手持ちのAndroidやiPhoneをクレジットカード決済端末に(ロイヤルゲート)

2011年5月20日8:00

手持ちのAndroidやiPhoneをクレジットカード決済端末に
利便性とセキュリティを兼ね備えた「PAYGATE」を開発

ロイヤルゲート

ロイヤルゲートは、AndroidやiOSに対応したスマートフォンを利用し、クレジットカード決済端末として使える「PAYGATE」サービスを開発し、法人向けの販売ならびにサービスを提供すると発表した。PAYGATEは、Bluetoothに対応しているAndroidやiOSスマートフォン・タブレットであれば、手持ちのスマートフォンをクレジットカード決済端末として使うことが可能だ。同社 代表取締役社長 CEO 梅村圭司氏に開発の経緯と今後の展開について話を聞いた。

JCCAのガイドラインに準拠

端末やリーダにはカード情報は保存せず

ロイヤルゲートの「PAYGATE」は、トヨタファイナンス、三井住友カード、GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)、シー・オー・シー(COC)、ネットインデックスの協力を得てサービスを開始した。

同社では1年以上前からスマートフォンに搭載するクレジットカードリーダの販売を検討していたが、当時は国内に同様のシステムがなかったため、アクワイアラからの許可が下りなかった。しかし、2010年に国内でもスマートフォンリーダを決済に利用する事例が生まれてきたのを受け、アクワイアラに再打診を行い今回の製品化に至った。同社では自社でリーダの開発から設計までを実施。発表のタイミングが4月になったのは、日本クレジットカード協会(JCCA)がスマートフォン向けのセキュリティ基準を発表したこともあったという。

PAYGATEの決済の流れ

「PAYGATEは、20011年4月13日にJCCAが発表した『スマートフォン決済の安全基準に関する基本的な考え方』に沿ったシステム設計となっています。また、社団法人日本クレジット協会(JCA)が策定を予定しているクレジットカード業界統一のガイドラインに準拠した対応も行います」(ロイヤルゲート 代表取締役社長 CEO 梅村圭司氏)

PAYGATEは、AndroidとiPhoneの両方の端末に設置可能だ。Bluetooth対応のAndroidやiOSスマートフォン・タブレットであれば、手持ちのスマートフォンをクレジットカードリーダとして使用することができる。

リーダは、ユーザーがクレジットカードをスワイプするごとにトランザクションIDを付与し、暗号化キーを生成する。スマートフォンの端末側では復号化せず、アプリケーション側では前6桁と下4桁のカード番号しか扱わないため、リーダや端末にクレジットカード番号や有効期限などの情報が保存されることはないという。

暗号化方式はAESを採用

利用控えの直筆のサインをスマートフォンで交付可能

「暗号化方式は、3DSに比べてより解読が困難なAES (Advanced Encryption Standard)を採用しています。PCI PTS推奨のキーマネジメント方式を採用。またリーダにユニークなシリアル番号を持たせて管理し、スワイプ毎にもユニークなトランザクションIDをリーダ側で付与。これらをキーに独自のキーマネジメント方式を採用し暗号化キーを生成することで、セキュアなカード決済を実現します」(梅村氏)

サインのイメージ

ロイヤルゲートのデータセンタに送られたデータは、GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)の決済代行システムを使用してアクワイアラのトヨタファイナンスもしくは三井住友カードにオーソリを返す仕組みとなっている。

決済の「ご利用控え」については、直筆のサインをスマートフォンで交付可能だ。また、紙での交付もでき、写真を撮影して領収書をメールで送信したり、GPSの位置情報などを表示することもできる。

「チャージバックのリスクを回避するため、写真付き領収書メール送信によりエビデンスを残せるようにしています。GPS機能により管理画面上で、決済を行った場所を残すことも可能です」(梅村氏)

また、都度課金だけではなく、継続課金にも対応できるという。同社では領収書発行用に、片手で収まる小型のBluetoothリーダも用意した。

量産開始までにはプリペイド決済に対応

コンビニやPay-easyの利用も可能に

PAYGATEのリーダは2011年9月の量産を予定しており、ロイヤルゲートでは国内はもちろんグローバルに展開を行う予定だ。
「9月の量産までにはプリペイドカード決済への対応を行います。また、GMO-PG様の仕組みを利用して、コンビニ決済とPay-easyに対応する予定です」(梅村氏)

ロイヤルゲート 代表取締役社長 CEO 梅村圭司氏

ほかにも、電子マネーなどの非接触決済、銀聯、デビットカードなどへの対応も検討しており、将来的には接触ICクレジットカードを利用した決済も検討している。

「PAYGATEは金型も含め、自社で開発・設計を行っているため、仕様の変更も柔軟に対応できます。今後は電子マネーを含め、いろいろなタイプのリーダを販売する予定です」(梅村氏)

販売のターゲットは生命保険外交員、損害保険外交員、宅配業者、引越業者、バイク便、高級ブティック、ホテルなど、外出先や顧客の面前で決済することが必要な事業者となる。すでに、携帯電話の代理店や量販店を始め多くの企業様との契約を進めているという。「引き合いは多数あり、確かな手ごたえを感じています」と梅村氏は自信を見せる。

手数料は業種や売上規模により応相談

年間1万台の販売が目標

なお、PAYGATE契約に付随して、GMO-PGがクレジットカード処理サービスを実施。三井住友カード、トヨタファイナンスがクレジットカード加盟店契約を行う。

サービス料金体系は、エントリープランが、初期費用3万1,500円(リーダー1台含む)、月額費用5,250円(決済手数料別途)、トランザクション料は10円(1件)、手数料応相談となる。一方、決済手数料が安くなるアドバンスプランは初期費用10万5,000円(リーダ1台含む)、月額費用1万500円(決済手数料別途)、トランザクション料は10円(1件)、決済手数料応相談となる。両プランとも追加リーダは、1万5,750円、追加IDは1,050円 となっている。同社では年間1万台の販売を目標に営業を行う予定だ。

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