ペイジェント、三菱UFJニコスとの連携強化で大手EC加盟店獲得が増加

2015年12月17日8:00

「maneco」で対面のスマホ決済、非対面のコード決済を包括提供

DeNAの連結子会社で、決済代行事業を展開するペイジェントは、2006年設立の比較的新しい企業だが、業界ではトップクラスの取扱高を誇る。同社では、多彩な決済手段の提供、対面・非対面決済を包括提供する「maneco(マネコ)」など、加盟店サービス向上に力を入れている。

DeNAと三菱UFJニコスが50%ずつ出資
EC決済の決済処理の一本化で、決済処理はペイジェントが担う

ペイジェントは、三菱UFJニコスと資本業務提携に係る契約を、2013年12月10日に締結。それまでは、DeNA(出資比率50%)、三菱東京UFJ銀行(同40%)および農林中央金庫(同10%)の3社が株主だったが、その後はDeNAと三菱UFJニコスが各50%を取得した。三菱UFJニコスの機能重複の撤廃の中で、2014年から、新規のEC決済サービスの決済処理は基本的にペイジェントが担うことになった。

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ペイジェントでは豊富な決済手段を提供している

ペイジェントは、三菱UFJニコスの決済ソリューションを合わせるとおそらく業界で3番手の決済代行事業者に位置しているという。決済手数料収益は、EC化率と同等の伸びを示しているそうだ。ただ、業界のリーディングカンパニーと比べるとまだ差があると認識している。

三菱UFJニコスとの連携により、ペイジェントのEC加盟店への営業は大幅に強化された。特に大手加盟店への導入は加速。三菱UFJニコスには、北から南まで、全国に営業人員を抱えており、そのボリュームも多い。三菱UFJニコスの加盟店は取り扱い規模が大きいため、対面のお客様がECも併せて導入されるなど、大手からの引き合いは増えているという。

DeNAグループの強みを生かしネットからの獲得を強化
三井住友カードと連携し「多通貨決済サービス」を提供

加盟店営業については、インターネットの企業であるDeNAグループの強みを生かし、ネットからの獲得を強化している。ウェブマーケティングを重視しており、検索サイトで“決済代行”と入力するとペイジェントがトップに来るという(検索順位は変動あり)。また、カートやオープンソースとの連携にも注力。加盟店への付加価値としては、DeNAのサービスでメディア媒体を展開しているため、連携した送客も含めて提案しているそうだ。

ペイジェントでは、さまざまな支払い手段に対応した「マルチ決済サービス」をうたっているが、クレジットカード決済の取り扱いが圧倒的に多い。次いで、コンビニ決済、銀行ネット決済、キャリア決済が続く。同社ではかねてからキャリア決済を訴求しているが、クレジットカードを持っていない人など、若年層からのニーズがある。また、BtoB向け決済サービス「BizPay(ビズペイ)」を2014年7月24日から提供している。

BtoB向け決済サービス「BizPay(ビズペイ)」の仕組み
BtoB向け決済サービス「BizPay(ビズペイ)」の仕組み

さらに、海外のカードホルダーが外貨建てでカード決済を行えるようになる決済サービス「多通貨決済サービス」は、三井住友カードと連携してサービスを提供している。現状、取り扱い規模は大きくはないが、大手加盟店からのニーズは徐々に増えている。ただ、アジアの新興国は物流などの仕組みが整備されていないことが課題となっている。

 

コイニーと提携し、対面・非対面の決済と売り上げを一元管理
開発者は簡易なコードを入力するだけで導入可能

新たな取り組みとして、スマートフォン決済サービス「Coiney(コイニー)」を提供するコイニーと業務提携契約を締結し、対面・非対面決済を包括提供する新サービス「maneco(マネコ)」を2015年9月から開始した。マネコの管理画面では、対面と非対面の売り上げを一覧表示でき、グラフで見ることができるほか、顧客登録や継続課金の作成も可能だ。また、APIと料金を公開することで、契約期間を短縮し、申込完了から最短で4営業日でサービスの利用が行える(要審査)。

対面・非対面決済を包括提供する新サービス「maneco(マネコ)」
対面・非対面決済を包括提供する新サービス「maneco(マネコ)」

ペイジェントが提供するEC決済サービスについては、米国・Stripe等が提供する開発者向け決済サービス(コード決済サービス)に近く、RESTful APIを用いて行われる。Webの開発者などが簡易なコードを入力するだけで導入が可能だ。決済処理はペイジェントのドメインで行われるため、加盟店にカード番号が渡ることはなく従来の仕組みより安全な決済を行うことができる。プログラミング言語ごとのライブラリ、テスト環境、管理画面も用意されている。

一方、コイニーが提供するMIURA Systems製の端末は、接触ICカードの読み取りに加え、Visa payWaveやMasterCard Contactless、Apple Pay等、非接触ICカードの読み取りが可能だ。

営業開始後は、中小企業やSME(個人事業主)はもちろん、大手からの引き合いも増えている。たとえば、保険の営業で、初回の決済は対面で行い、その後の継続課金ではEC決済を行うといった使い方が可能だ。対面での決済サービス提供では、今後は三菱UFJニコスが提供する決済サービスとの連携も考えられるという。

セブン&アイの「omni7(オムニセブン)」で採用
2015年8月に大規模なシステム投資を完了

マネコ以外でも、ペイジェントでは、セブン&アイ・ホールディングスが2015年11月1日にグランドオープンしたオムニチャネルサービス「omni7(オムニセブン)」へ、クレジットカード決済、携帯キャリア決済(まとめてau支払い)、nanaco電子マネー支払い、銀行ネット決済の包括的な提供を開始しており、リアルとネットの連携は加速していくとみている。

今後の展開としては、引き続き三菱UFJニコスとの連携を強化するとともに、加盟店の売り上げが高まるマーケティング展開を強化していく方針だ。営業については、電力小売自由化などで新規参入の話もあるため、存在感を発揮していきたいとしている。売り上げ目標は非公表だが、アグレッシブな事業計画を立てている。

ペイジェントでは、2015年8月に大規模なシステム投資を完了。これにより、データベースのバージョンやクラスタリングの仕組み、リカバリ、複数のデータセンターの同期が完了したため、システム的には他社に負けない自信をもっているという。特にデータベースが大幅に強化されており、トランザクションも大手の採用が続いているため、それに対応できるキャパシティとなり、今後も流通規模では存在感を発揮していきたい考えだ。

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