2017年3月10日11:07

日本経済新聞社が主催する「リテールテックJAPAN 2017」が2017年3月7日~10日まで4日間開催されている。会場では、最新のPOSシステム、決済やICカード・RFID関連の製品・ソリューションの展示が行われている。今回の展示会では、PCI DSS(Paymentcard Industry Data Security Standard)に準拠したセンター、P2PE(Point to Point Encryption)対応などセキュリティを意識した端末の展示も目立つ。

大日本印刷(DNP)は、FeliCa決済サービスと、VisaやMasterCard、JCBなどの国際ブランドが推奨する非接触決済ができるICカードを国内で初めて開発し、展示している。同ICチップは、ソニーが「FeliCa Connect」でコンセプト展示したもの。これにより、日本からの海外渡航者も訪日外国人もこのカードを1枚持っていれば、国内外の加盟店でFeliCaと国際ブランド両方の非接触IC決済が可能になる。

DNPは、「DNPマルチペイメントサービス」に接続可能な「VEGA300」を開発中だ。磁気、接触、非接触決済、バーコード決済、ハウスプリペイド、ハウスポイント、汎用ポイントに対応したマルチ決済端末となる。

NTTデータは、クレジットカード、電子マネー、J-Debitなど、流通企業などに向けて各種カード決済機能を提供するASPサービス「Pastel Port」を紹介した。「Pastel Port」はEMV実績のあるASPサービスとなり、すでに100社の加盟店で採用されている。多数のPOSベンダーとの接続実績があるが、「SRED(Secure Reading and Exchange of Data)」に対応した認定端末をリリースする予定。Ingenico Japan、パナソニック、オムロンの端末がその候補となっている。

 

NTTデータは、ポイント・顧客管理ソリューション「CAFIS Explorer」を紹介。複数のサービスやポイント制度を1つのシステムで管理でき、顧客を“見える化”し、顧客と企業をつなぐマーケティング基盤となるそうだ。

セイコーソリューションズは、割賦販売法の改正を受けてセキュリティの強化を求められているクレジットカード加盟店を支援するため、2018年春にP2PEソリューション提供の準備を進めている。同社が提供する「CREPiCOセンター」では、P2PEで暗号化を行う端末の管理や、データの復号化など、このソリューションの要となるオペレーションを担うという。

また、セイコーソリューションズでは流通業や飲食業向けに、スマートデバイスと連携して決済業務を行える無線端末「AT-5200」を提供している。2017年秋には、無線決済端末「AT-5200」のPOS連動版をリリースする予定だ。

Ingenico Japanは、Lane5000シリーズ(PINパッド並びに据置型)を日本向けに展開を開始。グローバルでは圧倒的な力を持つ同社だが、Lane5000は日本向けに、デュアルヘッド、オートカッター、FeliCa電子マネーに対応。Lane5000据置型は、回転台ならびに高速オートカッター・プリンターを標準搭載。チェックアウトスピードの改善にも活用できるという。

また、大型ディスプレイが特徴の「iSC Touch 480」は、タッチパネル搭載。電子サインにも対応している。電子広告やクーポンとの連携も可能だ。

ビザ・ワールドワイドのブースでは、「Visaデベロッパー(Visa Developer)」の紹介を実施。これは、Visaが提供する決済関連の技術、製品、サービスに、ソフトウェア・アプリケーションのデベロッパーが自由にアクセスできるようになるものだ。アジア太平洋地域では、シンガポールにイノベーションセンターを開設しており、次世代のペイメントと商業用アプリケーションを創出することを目指している。

また、Visaのブースでは、多彩な商品が誕生している「Visaプリペイド」を紹介。2016年は、「バニラVisaギフトカード」「mijica」「PARCOプリカ」などが発表され、2017年に入っても採用が拡大している。

Mastercardのブースではデジタル決済に対応したソリューションを紹介。Masterpassによるチャットボットの決済も参考出展した。

ビリングシステムは、スマートフォン決済サービス「Pay B(ペイビー)」を紹介。利用者は、スマートフォンにダウンロードしたPayBアプリから、店頭決済、払込票や請求書の決済、電子カタログショッピング、寄付、小口会員決済等を行える。すでにホワイトラベルで百五銀行の採用が決定し、2017年5月頃からサービスを開始する予定だ。利用者は、これまでコンビニなどで行っていた払込票の手続きをスマホ1つで済ますことが可能になる。

また、全世界で50万台以上の実績を有するOn Track Innovations Ltd.(OTI)のカードリーダーソリューションの新製品であるEMV/NFC カードリーダー「SATURN 8700 PLUS」を搭載した自動販売機を展示。同自販機は、イオンディライトの開発協力によって電子マネー「WAON」に対応したシンクライアント型決済端末となっている。

富士通エフ・アイ・ピーは、リチャージ型のプリペイドカードを展示。現在、約140社で導入され、30万店舗以上で利用されている。同サービスによる2016年度の年間の取扱高は4,000億円規模となっている。

トランザクション・メディア・ネットワークスは、マルチ決済端末「UT-X10」を参考出展。磁気、接触・非接触決済に対応。また、SREDに対応しており、P2PE準拠を予定するセンターに接続することで、セキュアな取引が可能となる。同社のセンターは2017年に国際ブランドの非接触決済、ハウスプリペイド、J-Debitへの対応を予定している。

 

東芝テックのブースでは、Showcase Gigが実店舗運営ソリューション「O:der(オーダー)」の連携製品を紹介。「O:der」は実店舗で事前注文や決済が可能なソリューションで、AIを活用したチャット形式での対話型UI「O:der Cognis(オーダーコグニス)」も展開している。

三菱UFJニコスとJR東日本メカトロニクスは、クレジットカードや電子マネーに対応した「J-MUPS」を紹介。ワコムのサインパッドを利用した電子サインの紹介も行った。

ユニヴァペイキャストは、決済ソリューションの新ブランド「Gyro-n Pay(ジャイロン・ペイ)」を紹介。中国人向け決済端末として注目を浴びる「Alipay」に対応。Androidベースのモバイル決済端末も提供する。また、エスキュービズム、ミリオネット、ティー・ティー・ビーといったモバイルPOSとの連携も可能だ。

オムロンソフトウェアは、EMVレベル1、レベル2、PCI PTS認定の新端末「ez PAD」を展示。接触ICカード、非接触決済、磁気、PINパッドを一体化した小型の端末で、今後はSREDの対応も予定している。

Origamiは、モバイル決済サービス「Origami Pay」を紹介。企業はiPadベースのアプリケーション「Origami for Business」をインストールするだけで利用可能だ。また、店舗にはあわせてAlipayの決済も同時に勧めている。

凸版印刷のブースでは、福井銀行と福井新聞社が提供する非接触ICカード「JURACA」の「JURACAタッチ」サービスのデモを実施。これは、JURACAをNFC機能付きのタブレット端末にタッチすると、JURACA公式ホームページにアクセスできる機能だ。また、JURACA公式ホームページや電子新聞「福井新聞D刊」、電子チラシサイト「福井新聞チラシの森」など会員制ホームページにID、パスワード入力なしでログインできる。

ビジコムは、Windows POSレジアプリ「BCPOS」に、インタセクト・コミュニケーションズが提供する中国人向け決済システム「WeChat Pay決済システム」を連携させたサービスを開始しているが、今回はVerifoneのクラウド型マルチ決済端末「P400」国内販売モデルとの連携も展示した。

日本電気(NEC)のブースでは、三井住友銀行や三井住友カードで採用された顔認証システムのデモを実施した。

リクルートライフスタイルは、スマートフォンやタブレットと連携したサービス「Airペイ」を紹介。国内ではSuicaに対応しており、今後QUICPay、iDに対応することで、Apple Pay支払いが可能になる。
※当初の記事ではQUICPayとiDに対応していると記載しましたが、正確には今後対応予定となります。お詫びして修正させていただきます。

台湾のCastels Technologyのブースでは、ジィ・シィ企画がポイントサービスとの連携を紹介。Pontaポイント等との連携が可能となっている。

NAYAXは、自動販売機向けの決済端末を紹介したが、Castles Technologyとのパートナーシップを発表した。両社は無人販売機向けのPINパッドを内蔵した決済のオールインワンソリューションを共同開発し、NAYAXによって販売される。

パナソニック システムネットワークスは、磁気、接触IC、国際ブランド・国内電子マネー・Apple Pay等の非接触決済といったマルチ決済サービスに対応したPOS接続型マルチ決済端末「JT-R600CR-01(ユニット型)」を紹介した。

TFペイメントサービスは、球体型のマルチ電子マネー決済端末「ThincaBall(シンカボール)」を開発し、2017年秋頃から販売を開始する。プロダクトデザイナーのクリエイティブを採用したデザインとなっている。

バリューデザインは、カードレス決済へ対応したモバイル決済サービス「ValueWallet」を活用したサービスを紹介した。同サービスでは、プリペイドカードをモバイルアプリに格納することで携帯性を高めることが可能だ。

一般社団法人日本ICカードシステム利用促進協議会のブースでは、凸版印刷がTISと協業して展開する、スマートフォンをATMにかざすことでボタン操作を省略できる「モバイルWalletサービス」を紹介した。同サービスでは、カード情報を他の番号に置き換えて利用するトークナイゼーションを使用している。

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