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「Tap to Phone」の決済ソリューション「Tapion」に電子サイン機能(フライトソリューションズ)

2024年9月30日9:42

フライトソリューションズは、市販のスマートデバイスを決済端末に変える「Tap to Phone」による決済ソリューション「Tapion(タピオン)」に電子サイン機能を追加し2024年9月30日にリリースすると発表した。

Tapionの高額決済時の電子サイン操作の流れ(フライトソリューションズ)

コロナ禍以降、決済方法はクレジットカードや電子マネーなどの多様化とともに非接触型の利用が高まり、消費者の生活にキャッシュレス決済が浸透してきている。その中でもタッチ決済は暗証番号の入力や署名が不要のため簡便に利用できるほか、加盟店にとっても決済に係る時間の短縮や業務の効率化、接触が少ないことによる衛生面での安全性からも広がりを見せている。

一方でタッチ決済はセキュリティ上、1万5,000円超過の決済は利用できないという制限が設けられており、タッチ決済を導入している加盟店でも高額決済においては別の支払い方法で対応できるよう多様な手段を用意するなど、導入コストの増加や複数の機器の操作を覚えなくてはならないといった従業員の負荷が課題にあったという。

今回、日本クレジット協会のセキュリティガイドラインが改訂され、タッチ決済でも電子サインに対応すれば支払い上限が無くなることから、同社はTapionに電子サイン機能を追加することで決済上限の縛りを外し、少額から高額の決済を完結できるようになる。

また、2025年3月にはカード取扱時に店頭での端末操作等で暗証番号の入力をスキップする「PINバイパス」が原則廃止となることが決定している。これにより、クレジットカードを店員に渡して、バックヤードで暗証番号をスキップしてから席に戻りテーブルでサインをするレストランや百貨店等で行われていた決済は、利用者に操作のため据置型のレジまで移動してもらうか、決済端末を持ち運び可能なモバイル端末に置き換える必要がある。

Tapionの電子サイン機能の追加は高級店での利用を視野に含めた業界の変化に柔軟に対応するものであり、さらに加速するキャッシュレス社会において利用者の利便性の維持・向上につなげるという。

同社ではまずVisaとMastercardへの対応を9月30日から開始し、今後はAmerican Expressへの対応を進め、Tapion活用のさらなる拡大に向け準備していく。

この記事の著者

ペイメントナビ編集部

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