2024年9月17日12:15
NTTデータは、西日本シティ銀行をはじめとする地銀共同センター参加行とともに、銀行の営業店に来店する人の利便性に加え、ペーパーレス化/デジタル化による行員の事務効率向上が可能な共同利用型次世代営業店システム「営業店スマート化」ソリューションの開発を進めてきた。西日本シティ銀行では、2024年7月より本ソリューションの試行を開始し、9月より本格導入した。
同ソリューションは複数の金融機関による共同利用型でのサービス提供や、タブレット/パソコンなどの汎用デバイス活用および、使用する機器の標準化によりシステム導入効率を高める。タブレットを利用した共同利用型の営業店システムは、銀行業界初のソリューションとなるそうだ。
営業店スマート化ソリューションは、タブレット上で事務の流れをリードする取引シナリオ機能や、一日の最後に行う取引勘定と現金の一致を確認する精査事務を軽減できる機能によって、行員の事務スキルによらない堅確な事務手続きが可能だという。
タブレットと現金出納機(キャッシャ)を連携し、受付行員が現金を取り扱う必要がない事務を実現し、行員の現金ハンドリングレスにより、現金の事務リスクを軽減する。
利用者自身によるタブレットへの入力等(必要に応じて行員が支援)で事務が完結することで、ペーパーレス化を実現するとともに、事務手続きの待ち時間を短縮する。
ソフトウエアの共通仕様化・汎用デバイスによる専用端末代替により開発費・導入費を削減できることに加え、参加行の英知を結集して事務を効率化し、サービス開始後も機能追加コストを軽減するそうだ。
非対面チャネルと連携することにより、バンキングアプリの即時利用登録など、利用者の利便性が向上するという。
また、タブレットに搭載した手続きシナリオによる銀行行員のスキルレス接客、利用者自身の取引入力、行員の現金ハンドリングレス等の実現により、従来の営業店事務を効率化する。
さらに、事務効率化により生まれた時間を活用し、顧客ニーズの把握や相談対応、ソリューションの提案といった高付加価値業務へのシフトを可能する。
また、タブレットを活用した接客において、バンキングアプリの即時利用登録や、行員が寄り添いながら利用者自身が端末を操作し取引を行うことで、行員と利用者との会話の増加など、従来の営業店とは異なる新しい顧客体験を提供するそうだ。
この記事の著者
Finance News Navi編集部
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