2024年9月20日8:30
A2Aペイメント（Account to Account Payment、口座間決済）の第２回目は、A2Aペイメントスキームをマーチャントへの提供をサポートするテクノロジープロバイダーについて触れておきたい。
今回は、欧米のこうしたA2Aペイメント（口座間決済）について、次の5つのテーマに分けて、その動向について詳しく紹介してみたい。
■連載
（1）A2Aペイメント（口座間決済）スキームとは
（2）A2Aペイメント（口座間決済）サービスのスキームとテクノロジープロバイダー
（3）ヨーロッパのA2Aペイメント（口座間決済） 前編・後編
（4）プッシュペイメント（Push Payments）とプルペイメント（Pull Payments）Pull Payments
A2Aペイメント（口座間決済）スキームには、大きく分けて、オープンバンキングベースのA2Aペイメント（口座間決済）スキームとそれ以外のA2Aペイメント（口座間決済）スキームがある。
オープンバンキングは、A2Aペイメントを広く普及・拡大させることができる。オープンバンキングベースのテクノロジープロバイダーは、A2Aペイメントプレーヤーのコアメリットの大半を有しており、API（Application Programming Interface）によって、いくつかの重要なメリットをもたらし、国境を越えてペイメントビジネスのエリアを拡大することもできる。（表）は、オープンバンキングベースの主なA2A ペイメントスキームおよびテクノロジープロバイダーをエリア別に示したものである。
（表）オープンバンキングベースの主なA2A ペイメントスキーム
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エリア |
オープンバンキングベースの A2A ペイメントスキーム |
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グローバル |
Go Cardless、Worldline、Volt、ACI Worldwide |
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北米 |
Klarna（カナダ）、Banked、Klarna、FORM3、Prometeco、Link Money |
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中南米 |
Trustly（南米全域）、Prometeco、Zimpler（ブラジル）、 |
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欧州 |
全域 |
Bridge、Connect Pay、FORM、Klarna、Kevin、TOKEN、Powers、Tink、YAPILY、Powers、Tink、YAPILY、TRUELAYER、Mastercard、Brite、NUAPAY、Banked:、Trustly、Moneyhub、Fintecture、Zimpler、ISX |
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ローカル |
Go Payconiq（ルクセンブルク、ベルギー、オランダ）、Wero（ベルギー、フランス、ドイツ）、Neonomics（スェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー）、Open Payments（スェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー）、Banks API（ドイツ）、Vyne（イギリス）、Vocalink（イギリス）、Yaspa（イギリス） |
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中東・アフリカ |
Brankas（中東・アフリカ全域）、Powens（モロッコ）、TARABUT（バーレーン、サウジアラビア、UAE） |
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アジア・太平洋 |
Brankas（アジア・太平洋全域）、Finverse、Banked（オーストラリア）、Ayoconnect（インドネシア） |
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出典：Unlocking the Potential of A2A Payments Report、The Paypers
それぞれの地域で、A2Aペイメントサービスを提供するテクノロジープロバイダーが存在する。グローバルベースのA2Aペイメントスキームのテクノロジープロバイダーには、Go Cardless、Worldline、Volt、ACI Worldwideなどの有力企業がある。ヨーロッパにはヨーロッパエリアで広く展開しているプロバイダーとイギリスやドイツなどの特定の国や北欧やベネルクス諸国など特定のエリアで事業を展開するローカルベースのプロバイダーがある。
北欧のスウェーデンベースのTrustlyは、ヨーロッパ全域と南米で事業を展開している。もう一つのスウェーデンを拠点とするFinTech企業であるKlarnaは、ヨーロッパ全域と北米のカナダなどで事業を展開している。Klarnaは、およそ40カ国で、A2Aペイメントスキームに加え、BNPL（Buy Now Pay Later、 後払い）機能やショッピング機能も提供している。