2023年9月21日17:15
SBIホールディングスとSBIネオファイナンシャルサービシーズ(SBINFS)はこのほど、同社の戦略的資本業務提携先であるDataRobot, Inc.(米国・マサチューセッツ州ボストン)の提供する予測 AI と生成 AI を含めたAIのライフサイクル・マネージメント・プラットフォーム「DataRobot」を活用し、SBINFSが開発・提供するバンキングアプリにおいて、高度化されたアプリ内マーケティングの仕組みを実現したと発表した。こうしたバンキングアプリとDataRobotを融合する取り組みは、国内初となるそうだ。
近年、地域金融機関においてもモバイルチャネルの強化およびAIや金融データを活用したマーケティングの高度化が進行しつつある。その一方で、銀行口座保有者とモバイルチャネルのユーザーが紐付いていないことに起因して、活用可能なデータがモバイルチャネル上に限定されたり、実行可能なマーケティング施策がダイレクトメッセージといったオフラインに限定されるなど、完全な高度化に向けてはさまざまな課題を抱えているのも現状だ。こうした課題に対してSBIグループでは、すでに地域金融機関に対する提供実績を有するSBINFSのバンキングアプリと、AI領域の世界的な会社であるDataRobot社が構築するAIを融合した形で提供し、導入支援まで行うことで、地域金融機関における金融ビジネスの高度化を一気通貫に支援することが可能となった。
同取り組みの第1弾として、仙台銀行(宮城県仙台市)で同仕組みの活用を開始している。仙台銀行では、2021年よりDataRobotを用いて、個人向けローンサービス業務においてAIを活用している。また2022年にはSBINFSから仙台銀行へ、バンキングアプリ(仙台銀行アプリ)の提供を開始している。個人向けローンAIを仙台銀行アプリに組み込むことで、オフラインチャネルだけでなく、デジタルチャネルにおいても、潜在的な資金ニーズのある人に、最適なタイミングで適切な情報を届けることが可能となった。