2024年2月19日18:41
GMOあおぞらネット銀行は、即時に大量の振込を行いたいという利用者に向け、1分あたり数百件の大量振込ニーズに対応する「エクスプレス振込サービス」を2024年2月19日より提供開始した。
同社は、システム開発を内製化している強みを生かし、サービスの高度化に向けた開発を継続している。今回の高速処理性能を有する「エクスプレス振込サービス」は、全銀システムと金融機関の接続を中継する全銀リレーコンピューター(RC)の更改(同社は2024年7月対応予定)も見据えた対応となるそうだ。
キャッシュレス決済の普及や給与のデジタルマネー払いへの対応など、資金移動業者や貸金業者、給与前払い事業者を取り巻く環境は近年急速に変化している。エンドユーザーのUI(ユーザーインターフェース)・UX(ユーザーエクスペリエンス)が向上する一方で、各事業者は、銀行口座への送金や融資金・給与等のオンライン支払・振込を自動化し、エンドユーザーのニーズに24時間365日対応している。しかしながら、エンドユーザーから振込依頼が集中することがあり、大量・即時の振込を行う場合には、銀行側のキャパシティーを考慮して出金する銀行や口座を分散する必要があり、業務負担や開発の手間がかかっていたそうだ。
同社は、こうした事業者の課題の解決を目的に、1つの口座から1分あたり数百件レベルでの振込を受け付け、高速処理できる「エクスプレス振込サービス」の開発に昨夏より着手している。
エクスプレス振込サービスの特長として、エクスプレス振込サービス専用のAPIと、専用の振込プロセスにより、大量の振込依頼の同時並行処理を実現する。これにより、振込依頼の受付、認証、各種セキュリティチェックなど、振込に必要な一連のプロセスを短時間で処理できるようになり、同社の通常の振込処理速度との比較で10倍以上の振込処理を実現しているそうだ。
また、同社BaaSと互換性があるため、すでに提供している各種APIと組み合わせて利用できる。そのため、事業者の意向に沿った自由なシステム設計が可能となり、振込機能を有する新サービスの開発等につながるという。
さらに、同サービスは、振込エラー発生時のみWebhook形式でリアルタイムに通知。従来は、振込エラーの有無に関わらず、事業者側で振込状況を照会していた作業負担がなくなり、事業者の業務の効率化とシステム負荷の削減を実現するそうだ。
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Finance News Navi編集部
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