2024年4月25日16:40
住信SBIネット銀行は、生成AIを活用したデータ分析・業務支援アプリ「Shadow」を内製開発し、全社員への導入・利用を開始した。
住信SBIネット銀行は、先進的なAI技術活用を推進し、大規模言語モデルを活用した実証実験など、生成AIに関する研究・開発にも積極的に取り組んでいる。
今回、これらの取り組みの一環として、データサイエンスの専門部署を中心としてAIを活用したデータ分析・業務支援アプリ「Shadow」を内製開発した。
AIとチャット形式で対話を進めることにより、会話形式で実行したいタスクに関する指示ができ、容易に金融事業特有の複雑なデータ集計や要因分析・グラフ作成などの業務を行うことが可能だという。
ユーザーは、「Shadow」に搭載されたチャットでAIと会話し必要なデータをアップロードすることで、「Shadow」が業績見込の予測や数字に基づいた要因分析を行い、分析結果のテキストやグラフなどの図をチャット画面に出力する。さらに、分析結果をもとにレポート化、報告資料を自動作成することが可能になり、さらなる業務の高度化・効率化が期待できるそうだ。
また、「Shadow」に搭載されるAIに対し、与件達成のため、思考をループさせ、必要なことを自律的に判断し、生成・実行する仕組みを構築・搭載した。
例えば、ユーザーがアプリに複数のデータをアップロードし、AIが指示されたタスク達成に向けてそれらを結合する必要があると判断した場合、AIはそのためのプログラムを自律的に生成・実行する。AIは新たに得られた結果に基づいて思考を進めることができ、データ分析や集計・資料作成の結果がより正確なものとなる。
今回開発した「Shadow」を活用するにあたり、Microsoft Azure上で提供されるAzure OpenAI Service経由で、セキュアな閉域ネットワーク環境を活用している。これにより、一般公開されているAIへの再学習に利用されるなどの外部流出を防ぎ、安心安全な環境下で業務効率の改善を図ることが可能だ。
この記事の著者
Finance News Navi編集部
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