「百貨店共通プラットフォーム」発表(三越伊勢丹システム・ソリューションズ)

2024年5月22日11:48

三越伊勢丹システム・ソリューションズ(IMS)は、百貨店業界特有の商習慣や業務手順に最適化した百貨店向けの業務システム体系、「百貨店共通プラットフォーム」を発表した。

百貨店共通プラットフォーム(IMS)

「百貨店共通プラットフォーム」は、百貨店ビジネスならではの商取引や顧客サービスに求められるビジネスロジックを標準化・共通化することで、TCOの最適化を可能にする業務システム体系の総称となる。

当初のラインナップは、 ビジネス連携ソリューションがIQRS.net (IMSが運営する百貨店向けWEB-EDIサービス)、IQRS Gateway(各種百貨店EDIのアグリゲーションサービス)に加え、共同配送システム(中元歳暮のギフト包装・出荷業務を支えるシステム)となる(三越伊勢丹ビジネス・サポートとの協業事業)。基幹業務ソリューションがMDX(受発注業務の標準化・ペーパーレス化をサポート)、フロントソリューションがPOSシステム(開発中)となるそうだ。

百貨店業界では、社会や消費者の動向、デジタル化、顧客サービスの高度化など、新たな価値向上のためにICT改革が待ったなしの状況であり、非競争領域のシステムコスト負担を抑えて、付加価値を生む競争領域に投資を集中することが求められているとした。IMSは、20の百貨店と2万を超える取引先をつなぐEDIサービス(IQRS.net)を20年以上にわたって提供してきた中で、業界各社の共通課題(IT人材不足、コンプライアンス対応、2024年問題対策、BCP対応など)の相談を受けてきたそうだ。こうした経緯を踏まえ、IMSでは、百貨店業界に特化したクラウド型ソリューションをグループ内外にかかわらず提供することが、百貨店を中核とした小売グループのITソリューションプロバイダとしての責務であると考え、業界全体の発展に貢献する「百貨店共通プラットフォーム」を展開していくという。

また、このほど新規開発した「MDX」について、ファーストカスタマーでの利用が開始された。基幹系業務システムのリニューアルにあたって「百貨店共通プラットフォーム」の趣旨に賛同を得て、ビジネス連携ソリューションのIQRSシリーズに加え、基幹業務ソリューションの「MDX」が採用された。

この記事の著者

New Retail Navi編集委員

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