2024年5月27日7:15
みずほフィナンシャルグループの子会社であるみずほ銀行とみずほリサーチ&テクノロジーズ(以下、みずほ)、および東京都八丈町は、このたび、八丈島のスマートアイランド化、サステナブル・アイランド化推進の一環として、富士通とともに、富士通が持つ先端AI技術を活用し、近年、八丈島への回遊が確認されているザトウクジラの来遊状況の把握に向けた画像認識AIモデルの実証および観光振興への活用可能性の検証事業を強化すると発表した。
同事業は、東京都の「東京宝島 サステナブル・アイランド創造事業」の枠組みを用いて、八丈島の地域資源である豊かな自然環境の保全と適切な活用を目指すものだ。
みずほは、八丈島内唯一のメガバンクグループとして、デジタルテクノロジー等の社会実装を通じて地域課題の解決を図る「スマートアイランド化」の実現に向けて、みずほの持つ金融やデジタルテクノロジーに関する知見・ノウハウを活用し、行政のデジタル化や観光振興へのデジタル技術の導入など、さまざまな取り組みを推進している。
八丈島の持つ豊かな自然環境の象徴の1つであるザトウクジラについて、以前よりみずほは八丈町や国立大学法人東京海洋大学と連携し、生態調査や地域資源としての観光振興への活用において、デジタル技術の導入を支援してきた。なかでも、防災目的で導入した定点カメラの映像データから、AI画像認識技術を用いて、ザトウクジラの来遊状況を遠隔かつ適時に把握する実証を継続して実施している。
今回、富士通の持つ先端AI技術を活用し、事業を強化することで、従来、人手のみで実施していた生態調査を高度化し、生物多様性の保全に貢献するとともに、観光客などに来遊状況を適時に発信することで、地域資源を活かした新たな観光の魅力を創出していくそうだ。
2024年5月から2024年10月末の検証結果を踏まえ、実施期間の延長を検討する。ザトウクジラの生態行動を学習させたAIモデルを用いて、島内に設置している複数の定点カメラの映像データを分析し、ザトウクジラ検知のフィージビリティを検証する。併せて、来遊状況の観光客への周知等、具体的な活用方法を見据え、検知結果を還元するための運用フローについて検討を行う。
各社の役割として、みずほが同事業構築・実施に係る全体支援、スマートアイランド化に向けた他の施策との各種調整、八丈町がザトウクジラの画像データ・映像データの提供、観光振興への活用に向けた各種検討・調整、富士通 がAI サー ビス「Fujitsu Kozuchi」の提供、AIモデル構築および映像データの分析に関する支援となる。
この記事の著者
Finance News Navi編集部
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