2024年12月18日11:22
エヌエヌ生命保険(エヌエヌ生命)は、コンタクトセンターにおける通話ログのテキスト化ツールを自社開発し、2024年8月に運用を開始した。テキスト化された内容は通話の長さにかかわらず生成AIで要約され、これによりオペレータートレーニングへの活用と応対品質の向上、およびモニタリングなどの業務効率化が可能になる。
自社開発した通話ログテキスト化ツールのポイントは、①オペレーターの対応における応対品質の向上とモニタリングなどの業務効率化、②マイクロソフト社の Azure AI Services による音声テキスト変換、③ChatGPT によるテキストの要約、となるそうだ。
エヌエヌ生命は法人保険に特化する生命保険会社で、同社のコンタクトセンターでは顧客、代理店および同社の営業担当者から寄せられる年間約10万件の問い合わせに対応している。法人保険に関する問い合わせには一定の専門性と法令等の変更への柔軟な対応が求められることから、オペレーター業務においては、トレーニング内容のアップデートや、応対品質の向上が課題となる。また通話後の音声データ確認を行うモニタリングには、通話時間と同程度の時間を要すため、業務効率化も課題の1つとなっていた。
こうした自社内の課題に迅速に対応するため、エヌエヌ生命は2018年より、アジャイル型 (スクワッドチームによる IT 開発) およびウォーターフォール型 (プロジェクトチームによる IT 開発および全社的イニシアティブの実行)のハイブリッド組織の構築と、システム開発の内製化を順次進めてきた。同通話ログテキスト化ツールはアジャイル型組織体制のもとスクワッドチームが10カ月で開発したものだ。また運用開始後も継続的にユーザーからのフィードバックに基づき機能強化を図っている。
この記事の著者
Finance News Navi編集部
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