2024年2月14日20:11
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の連結子会社である三菱UFJ銀行とウェルスナビは、2024年2月14日、資本業務提携契約を締結した。同資本業務提携に伴い、三菱UFJ銀行はウェルスナビが実施する第三者割当により、ウェルスナビの普通株式911万株(2023年12月31日現在の発行済株式総数および本第三者割当による新規発行株式数を合計した5,860万0,339株に対する所有割合15.55%)を取得する。また、同資本業務提携を円滑に進めるため、ウェルスナビの株主総会での承認を条件に、三菱UFJ銀行より社外取締役1名をウェルスナビに派遣することを検討している。これらにより、ウェルスナビは三菱UFJ銀行の持分法適用関連会社となる予定だ。
MUFGは、中期経営計画の主要戦略の1つに「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を掲げ、利用者に対するデジタルサービス接点の強化、商品・サービスのデジタル化を推進してきた。データ基盤の強化やグループ各社のアプリケーションの統合などを通じて、利用者のライフイベントに合わせた「一人別提案」を実現し、利用者の生涯をMUFGとして支えていくことでライフタイムバリューの向上を目指している。
ウェルスナビは、「働く世代に豊かさを」というミッションを掲げ、働く世代の豊かな老後のために、「長期・積立・分散」の資産運用を全自動化したサービス、ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供している。2016年7月のサービス提供開始以降、プロダクト開発力を活かして新機能を継続してリリースし、2021年2月にはNISA口座において自動でおまかせの資産運用を行う「おまかせNISA」の提供を開始、2024年1月から始まった新しいNISA制度にも全面対応している。その結果、国内ロボアドバイザー市場において、預かり資産、運用者数ともに国内第1位を獲得し、2024年1月11日には預かり資産が1兆円を突破した。また、資産運用からサービス領域を拡大して利用者をサポートできるよう、個人向け金融プラットフォームを目指した取り組みを継続している。
これまで両社は、三菱UFJ銀行の利用者向けに提供するロボアドバイザー「WealthNavi for 三菱UFJ銀行」における業務提携を通じて、利用者の資産形成ニーズに対応してきた。一方で、政府による資産所得倍増プランの策定やNISAの拡充・恒久化など、資産運用立国の実現に向けた政策や制度改革の動きも加速する中、今後も利用者から選ばれる金融機関であり続けるためには、利用者に中長期にわたり寄り添い、資産に関する幅広い課題の解決を支援していく必要があると認識しているそうだ。両社は、現状のサービスをより進化させ、個人の資産形成に資するさらなる付加価値の提供に取り組むため、現状の業務提携の枠組みを超えた協働について協議を進めてきた。
両社は同資本業務提携の下、MUFGの顧客基盤および商品ラインナップと、ウェルスナビのスピーディーな商品企画および開発力を掛け合わせることで、ロボアドバイザーサービスや「おまかせNISA」の普及を加速させ、生涯にわたり利用者のお金の悩みを解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP:Money Advisory Platform)の開発・提供を進めることで合意している。
両社では、既存事業であるロボアドバイザー事業(「おまかせNISA」を含む)の提携強化に加えて、サービス内容を資産運用のみならず生命保険、年金、金融教育、住宅ローンなどへ拡大した、MAPの開発・提供に両社で取り組む。なお、2024年中にロボアドバイザー事業での協業とMAP開発の着手、2025年にはMAPのリリースと、段階的なサービス内容の拡充を目指す。
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ペイメントナビ編集部
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