2024年4月10日15:30
HEROZとしずおかフィナンシャルグループのグループ会社である静銀信用保証は、住宅ローン審査業務に活用する不正検知AIシステムの実務適用に向けた取り組みを進め、2024年4月より運用を開始したと発表した。
従来の住宅ローンの審査業務では、審査業務の効率化や審査精度の向上に加え、慎重で緻密かつ多量の審査による審査担当者にかかる業務負担も解決が急がれる課題として認識されている。今回、静銀信用保証で運用を始めた不正検知AIシステムは、住宅購入目的でない可能性のあるローンの申し込みを即時に検知し、不正利用を防止するという。これにより、審査精度の向上が図られるとともに、審査担当者にかかる業務負担の軽減にもつながるそうだ。
同不正検知AIシステムは、過去の審査データを学習済みのAIモデルが住宅購入目的でない住宅ローンの不正利用に該当する可能性をスコアで可視化する。審査担当者が審査時にスコアを参照することで、審査業務を効率化させつつ、不正利用の見落としを防ぎ、審査精度を向上させることができるそうだ。今回、技術検証を経て、実務適用するうえで十分な検証結果を得られたことから、正式導入に至った。
同社は、将棋の現役プロに勝利したAI関連の手法にもとづく固有のコア技術を、各産業での活用を促進することで、産業におけるパラダイムシフトを起こしていくことを目指し事業展開を行っている。今回静銀信用保証に導入された不正検知AIシステムは、地方銀行が提供する住宅ローンの審査での業務効率化に加え、金融機関におけるパラダイムシフトに貢献できると考えているそうだ。
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Finance News Navi編集部
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