中央債権回収の債権回収業務のDX化を支援(アイティフォー)

2024年11月19日10:10

アイティフォーは、2024年11月18日、中央債権回収にて、同社の新パッケージである債権管理システム「TCSサービサーシステム」およびフルクラウド型コンタクトセンタープラットフォーム「CXone」(NICE社製)の導入により、同社の回収業務のDX化を支援すると発表した。併せて社用スマートフォンでの事務電話受付と音声テキスト化サービスを導入し、社員の利便性向上や顧客サービスの品質向上を図る。これらは2026年2月に稼働予定だ。

なお、今回、債権管理システムを旧パッケージから新パッケージへ移行するが、これは同社にとって初の事例となる。今後は、他のサービサーにも新パッケージへの移行を順次提案する。

中央債権回収は、同社が提供する債権管理システム「TCSサービサーシステム」(リニューアル前のクライアント/サーバー型パッケージ)と音声基盤「Aspect Unified IP」を利用しており、次世代を見据えた機器の更改を検討するとともに、DXによる債権管理業務の効率化および正確性向上を目指していた。

加えて、業容拡大に伴い、管理債権の増加に耐えうるシステム基盤を求めていたほか、昨今の課題である人手不足への対応も課題としていた。限りある人的資源を有効活用するためには、システム力による効率化と人財育成は両輪でまわしていく必要があると考え、今後の成長戦略を実現する大きな要素として捉えていたそうだ。

さらに、音声系においてはAspect Unified IP以外にも用途によって複数のベンダーの製同社は上記の課題をカバーするため、複数のソリューションを組み合わせたトータルでの提案を実施。TCSサービサーシステムについては旧パッケージでのカスタマイズ機能の移植および新カスタマイズ機能の精査・検討・提案を行った。現行システムベンダーとして、提案内容のみならず、現行システムおよび中央債権回収の業務への理解度を評価され、このほど採用に至った。

なお、TCSサービサーシステムは、1999年のリリースされ、サービサー73社(2023年11月現在)中の36社で採用されている債権管理パッケージだ。架電や文書発行などの債権回収の基本機能に加えて、法務省宛ての法定帳簿・事業報告書の作成や入金処理などのサービサー業務に必要な機能を網羅しており、受託・買取債権のいずれにも対応が可能だ。

同社が今回提案したのは、2024年6月にリニューアルした新パッケージとなる。ブラウザで利用でき、従来に比べ画面の使いやすさ・見やすさが大幅に向上した。クラウド基盤との親和性が高く、外部サービス連携とのAPI連携も可能で、セキュリティを強化している。クラウド基盤の場合は物理サーバーを社内に設置する必要がないため、オフィスの移転などがあった場合にも負担が軽減される。

「CXone」は、コンタクトセンター運営に必要な機能が搭載された、クラウドベースのコンタクトセンターソリューションサービスだ。アプリケーションだけでなく、電話サービスも含めてフルクラウドで提供されるので、PCが1台あれば、すぐにコンタクトセンターを立ち上げることができる。電話、メール、チャット、SNSなどオムニチャネルに対応しているほか、チャネルを横断して顧客とのやりとりを可視化・分析し、その結果をレポートやダッシュボードに出力することが可能だ。

中央債権回収では今回、従来4つあった電話チャネルを2つに統合する。IVR受架電・プレディクティブコール・オートコールを担うCXoneと、事務電話および外出先での受架電を担う「TramOneCloud」(トラムシステム)となる。チャネルの統合により運用負荷が軽減され、利便性が向上するそうだ。

また、コンタクトセンター向け音声テキスト化サービス「MSYS Omnis」(丸紅情報システムズ製)の導入により、オペレーターはメモを取らず交渉に集中でき、顧客との対話の品質向上が見込める。さらに、交渉記録などが自動化され、経験の浅いオペレーターであっても安定したクオリティの記録や文書を作成することができるそうだ。外出先での通話であっても内容をテキスト化し、後から内容をTCSサービサーシステムに登録することができるため、柔軟な働き方を可能にするという。

この記事の著者

financenews

Finance News Navi編集部

金融分野(銀行、投資、証券、保険)のテクノロジー、マーケティング、最新動向の啓蒙ポータルサイト

関連記事

ファイナンスニュース最新情報

ペイメントニュース最新情報

PAGE TOP