AIとヒトのハイブリッド型ソリューション「Smart BPOサービス」提供へ(ベルシステム24/インツミット)

2024年1月17日7:20

コンタクトセンターアウトソーシング事業を国内外で展開するベルシステム24と、AI(人工知能)プラットフォームの開発・提供事業を展開する台湾のIntumit Inc.(社名:碩網資訊股份有限公司、日本名:インツミット)は、顧客対応の自動化を実現するAIとヒトのハイブリッド型ソリューション「Smart BPOサービス(仮称)」の開発・提供と運用の連携を目的に、今後の資本提携も視野に、業務提携契約を締結したと発表した。

共同サービスのイメージ(ベルシステム24/インツミット)

同契約締結により、台湾を皮切りに、日本・ベトナム・タイなどの各国に向け、ベルシステム24が持つ顧客接点の高度化メソッドとインツミットが開発・提供する対話型AIプラットフォーム「SmartRobot」を掛け合わせた、新たな共同サービスの開発を行うことに加え、両社の顧客に向けた販路拡大を進めるそうだ。

「SmartRobot」は、AIと機械学習(ML)技術をもとに開発され、WebサイトやLINE、Microsoft Teamsをはじめとするメッセージングアプリ上で問い合せ対応の自動化を実現するという。生成AIとの連携による、音声データのテキスト化や問い合わせ内容の分析、返信レコメンドの生成などにより、24時間365日のカスタマーサポート、効率的な課題解決、顧客満足度の向上、CX(カスタマーエクスペリエンス)向上につなげるそうだ。

台湾でのコンタクトセンター市場では、顧客の自動化ニーズの高さから、AIボットのLINE連携が幅広く導入されるなど、日本と比べて自動化が進んでいるという。一方、自動化ソリューションを導入したものの、顧客に応じた最適な自動化を設計するための初期設定や導入後の定期的な情報メンテナンス、自動化と有人対応の配分など、顧客対応の知見やスキルを持つ人材不足により対応ができず、顧客満足度やCX向上につながらないといった課題を抱える企業もあるという。

このような課題解決にむけ、ベルシステム24で持つ約1,000社を超えるクライアント企業の顧客接点のCX設計・運用メソッドと、台湾の主要銀行の8割を含む600社を超える導入実績があり、高度なAI技術と深い知見を有するインツミットのデジタル領域でのソリューション開発の知見とを組み合わせることで、台湾や日本・ベトナム・タイなど各国に向けた、企業の事業特性や顧客属性などに応じた最適なCXデザインを実現する、AIとヒトのハイブリット型ソリューションの開発を目指し、同提携に至った。

具体的には、「SmartRobot」と有人コンタクトセンターが融合したハイブリッド・コンタクトセンターの構築により、オムニチャネル化するさまざまな顧客接点において、自動対応と有人対応の組み合わせを実現するソリューション「Smart BPOサービス(仮称)」の共同開発を進める。これにより、企業がいつでも、どのチャネルからでも最適なCXの提供ができる顧客接点の構築を目指す。

ベルシステム24、インツミット双方のクライアント企業に対し、共同開発するサービスをはじめ、両社それぞれの技術・ノウハウを活用し協力することで、クライアント企業のニーズに合わせたコンタクトセンターサービスの提供を行い、販路拡大やラインナップの拡充を進める。また今後、台湾に加え、日本、ベトナム、タイなど各国へのサービス提供も両社協力のもと行うそうだ。

これまで両社では、2022年に、コンタクトセンターを起点とした、SNS・チャット・電話などのチャネルにおける顧客インサイト情報の収集、分析、活用により、ワン・トゥ・ワンの顧客応対サービス「CRM Next」をテクマトリックスも含む3社で共同開発するなど、台湾市場に向けた取り組みを進めてきた。今回の契約締結を基に、新サービスの開発を2024年春目途に予定しており、資本提携も見据え、クライアント企業の課題解決につながるさらなる取り組みを進めるそうだ。

この記事の著者

New Retail Navi編集委員

※流通・コマース関係の情報を中心に記事をご紹介しております。

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