2022年7月7日11:50
ヤフー(Yahoo! JAPAN)は、2022年10月、「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」のそれぞれの強みをかけ合わせた、新生「Yahoo!ショッピング」へ統合・リニューアルすると発表した。
同リニューアルに伴い、「PayPayモール」の強みである商品情報などが整理されたデザインと、商品を探しやすい検索などの機能の利便性をより高めて提供する。「PayPayモール」のこれらの強みと、4億点を超える商品数を掲載する「Yahoo!ショッピング」の強みなどをかけ合わせて強化することで、「シンプルで探しやすく、安全・安心で便利なお買い物体験」を提供するショッピングモールへと変革していくそうだ。さらに、厳選された「優良ストア」の基準を高めた上で、ユーザーにわかりやすく表示・訴求する。また、注文の当日から翌々日までに商品を配送する「優良配送」も強化する。
「PayPayモール」は2019年10月に、ストア評価や商品レビューなど、ユーザーからの支持が高く、Yahoo! JAPANが定める出店基準を満たした厳選されたストアのみが出店する、プレミアムなショッピングモールとしてサービスを開始した。サイズ違いなどによる返品や交換ができる。また、ファッションや家電、コスメなどのカテゴリごとに最適化されたデザインや検索などの機能を磨きこむことで、情報の見やすさや探しやすさを追求してきたそうだ。
その結果、電気機器メーカーのダイソンや、家電量販店のヤマダデンキ、化粧品を販売するFANCLなど、有名なストアを中心に、約1,700ストアが出店するようになり、取扱高もこの3年で大きく成長したという。
しかしながら、豊富な商品数の「Yahoo!ショッピング」と厳選されたストアを抱える「PayPayモール」の2つがあることで、一部のユーザーからは、デザインや機能、キャンペーンなどの違いや、コンセプトの違いがわかりにくいといった意見があった。また、Zホールディングス(ZHD)のグループ各サービスからの送客が分散してしまうなどの面でも課題があった。
そのような状況の中で、「PayPayモール」のデザインや機能、厳選されたストアなどの強みと、「Yahoo!ショッピング」の商品数やユーザー数の多さといった強みを生かして、新生「Yahoo!ショッピング」に統合・リニューアルすることが、ユーザーにとっても、ストアにとっても、Yahoo! JAPANとしてショッピング事業を成長させていくためにも最適だと考えた。
10月に提供を開始する新生「Yahoo!ショッピング」では、デザインや検索などの機能の磨き込みに加えて、「優良ストア」の基準を従来よりも高めた上で、より厳選された「優良ストア」を、検索結果の一覧からわかりやすいようにアイコンで掲出・訴求していく。そのほか、新生「Yahoo!ショッピング」のトップページなどからも誘導を強化することで、ユーザーにより安全・安心な買い物体験を提供していきたいとしている。
さらに、ユーザーからのニーズが高い配送も強化を行い、ユーザーの利便性を高めていく。Yahoo! JAPANでは、2020年12月よりストアが注文の当日から翌々日までに配送する商品をユーザーへわかりやすく知らせするために、「優良配送」アイコンの付与を開始した。また、ストアが「優良配送」の基準に対応しやすくするために、ヤマトホールディングス(YHD)など物流を代行するパートナー企業と連携を強化してきた。その結果、「優良配送」に対応している商品の閲覧数や対応ストアの売上成長率は、「非優良配送」と比べて伸びており、ユーザーからも「優良配送」へのニーズが高い傾向にある。8月頃から現行の「Yahoo!ショッピング」の検索結果において、「優良配送」対応商品をユーザーへさらにわかりやすく訴求する施策を開始するなど、今後もさまざまなユーザー向けの施策を予定している。また、優良配送を実施するストア向けにキャッシュバックキャンペーンも実施しており、「優良配送」に対応するストアや商品も増やしていく。
2021年9月に、日本におけるYahoo! JAPANブランドの商標権を取得して柔軟なブランド展開ができるようになったことから、統合・リニューアル後のサービス名称は、認知度の高い「Yahoo!ショッピング」にするそうだ。
10月からは、約8,600万人のYahoo! JAPAN、9,200万人のLINE、4,700万人のPayPayなどのZHDグループの資産を活用して、新生「Yahoo!ショッピング」への送客を一本化および最大化し、さらなる成長を目指す。ユーザーへ還元するPayPayポイントなどの付与キャンペーンも、よりシンプルでわかりやすい内容に変更していく予定だ。
なお、新生「Yahoo!ショッピング」では、既存の「Yahoo!ショッピング」と同様、初期費用や毎月の固定費、売上ロイヤルティが無料となる。ビジネスモデルとしては、ストアの販売活動の一環として実施される新生「Yahoo!ショッピング」内外での広告出稿費用や、新生「Yahoo!ショッピング」が主催するユーザー向けキャンペーンへの参加費用に加えて、希望するストア向けに新たに提供する販売促進支援策における手数料となる。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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