2017年8月16日9:30
実行計画の3本の柱、「カード情報の保護対策」「カードの偽造防止対策(IC対応)」「ECにおける不正使用対策」の動向を紹介
2020年に向けて、急ピッチでセキュリティ対策が求められている。たとえば、カード情報の漏えい頻度の高いEC加盟店は2018年3月末までに、対面加盟店は2020年3月末までにそれぞれカード情報そのものを保持しないか、保持する場合はPCI DSS準拠を完了することが求められる。また、非対面の不正使用対策として、クレジットカードを利用者の本人認証強化策、EC加盟店の不正検知(フラウド)サービス導入も重要となる。
さらに、経済産業省では、リアルの加盟店に対し、ICクレジットカードに対応した決済端末の導入の義務化を目指しており、第192回臨時国会において、2016年12月2日に可決・成立し、12月9日に公布された。また、決済端末で読み取ったクレジットカード情報を暗号化して、決済端末と決済センター間の通信・処理を安全に行う技術「P2PE(Point to Point Encryption)」も注目されている。
本書籍では、経済産業省および日本クレジット協会が公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画」の3本の柱である①カード情報の保護対策、②カードの偽造防止対策(IC対応)、③ECにおける不正使用対策、の3つについての取り組みについて紹介する。
■書籍概要
●発行:TIプランニング
●出版予定日:2017年9月19日発行
○編集:ペイメントナビ/ペイメントワールド編集部
○ページ数 64ページ
●販売:税込2,200円(2,000円+税)(当面の間、送料は無料で提供します)
※クレジットカード(Visa、MasterCard、JCB、American Express、Diners)および銀行振り込みが可能です。個人の方からのお申込みは、クレジットカードのみとさせていただきます。
■初めて弊社と取引を行う企業のお客様
お申込みを確認後、当社からご請求書をお送りいたします。書籍が完成次第、ご請求書をお送りします。入金確認後、当社より書籍を発送いたします。
■内容
第1章 国内におけるセキュリティ対策の取り組み
実行計画の3本の柱、「カード情報の保護対策」「カードの偽造防止対策(IC対応)」
「ECにおける不正使用対策」の動向
第2章 省庁・日本クレジット協会の動向
■経済産業省
割賦販売法改正で加盟店のセキュリティ対策を強化
アクワイアラの加盟店調査、加盟店のIC 対応を義務化へ
■日本クレジット協会
クレジット取引セキュリティ対策協議会実行計画-2017-の概要
〜日本の安心・安全なセキュリティ環境の実現に向けて〜
第3章 カード情報の保護対策
■PCI DSS 実務者が理解したいスムーズな準拠のポイント
大日本印刷株式会社 情報イノベーション事業部 セキュリティソリューション部
BR& コンサルティング課 課長 佐藤 俊介( PCI ISA、JCDSCユーザ部会 世話役)
■PCI DSS の準拠事例
事例① Ingenico Japan
海外と国内仕様のギャップを埋めるゲートウェイセンターでPCI DSSに準拠
世界屈指の端末ベンダーとして安心・安全な製品を提供へ
事例② インターファクトリー
クラウドECプラットフォーム「ebisumart」がPCI DSSに準拠
カード情報の「処理」や「通過」をEC加盟店側で行わないシステム構成を実現
事例③ Kyash
送金・決済サービス「Kyash」がPCI DSSとTRUSTeの認証を取得
PCI DSSの準拠企業の中でも短期間で準拠を達成し、セキュアな発行システムを構築
事例④ データリンクス
カード情報非保持化を支援するBPOセンターの開始に向けてPCI DSS準拠
複数の非対面加盟店のカード情報処理をサポート可能なセンターを構築
事例⑤ ベスカ
決済スイッチングゲートウェイ「Verifone Ark」の提供に向け、PCI DSS準拠
オンプレミスとクラウドサービスのハイブリッド環境でシステムを構築
●SMBCファイナンスサービス
決済処理事業者のSMBC-FSがVormetricのトークナイゼーションシステム導入
EC加盟店がカード番号を非保持化できる安全性の高いサービスを短期間で用意
ニフティ/富士通コミュニケーションサービス
PCI DSS準拠の取り組み、委託先のPCI DSS 準拠のポイント
■PCI SSC(The PCI Security Standards Counsil)
PCI DSS の普及において、日本は米国、欧州に次ぐ立ち位置に
国内関係者と協力して、PCI DSS Version3.2 の日本語版やサポート文書を公開
■株式会社エクシード
PCI DSS 準拠の盲点『Excel』『音声』『紙の申込書』への対応
「SBC型業務環境サービス(PCI DSS 準拠)」「IVR 決済サービス」を提供
■日本ヒューレット・パッカード株式会社
PCIコンプライアンス準拠の費用削減とデータ無害化を実現
サイバー攻撃対策における米国上位企業での「HPE DataSecurity」活用事例
■ジェムアルト株式会社
暗号化、トークン化の進展に伴う暗号鍵の統合管理
HSM「KeySecure」で煩雑な鍵運用をワンストップで実現
■タレスジャパン株式会社
Vormetricトークナイゼーションによるカード情報のトークン化
データベースを廃した状態で導入可能に
■「Apache Struts2」不正アクセスを受けたGMO ペイメントゲートウェイ
今後は社員全員がより一層高い意識でカード決済のシステム提供に努める
第4章 カード偽造防止・リアル決済のセキュリティ
■PCI P2PE 基準の概要と対策のポイント
株式会社ブロードバンドセキュリティ セキュリティコンサルティングサービス本部
PCI-QSA( P2PE), PCI-QSA, CISSP 紫藤貴文
■キヤノンマーケティングジャパン株式会社
「クレジット決済をとりまく環境とキヤノンの取り組み」
「 PCI PTS4.1」準拠の決済端末で安心・安全な取引を
■三菱UFJニコス
日本ホテル協会の加盟ホテルのIC化対策を「J-Mups(ジェイマップス)」で促進
主要POSベンダーが連動標準化のPOS開発を行い、参加ホテルの早期利用へ
第5章 ECにおける不正使用対策
■ビザ・ワールドワイド
Visaのセキュリティ強化に向けたビジョンと取り組み
〜消費者の体験を良くしながら不正を防止する「3-D Secure2.0」を推進
■ジェーシービー
スマートフォンアプリを用いた「J/Secureワンタイムパスワード」を導入
本人認証サービス「3-D Secure2.0」の開始を見据え、動的認証を採用
■リクルートライフスタイル
ポンパレモールの安心・安全なインターネットショッピング環境に向けた取り組み
●しんきん情報システムセンター
ハード・ソフトのさまざまな認証デバイスを用意し信用金庫に提供
個人向けには絵柄を用いた「スーパー乱数表」をいち早く導入