エッジAIカメラ「Safie One」とPOSデータ連動で需要予測（セーフィー）

2023年11月24日12:40

セーフィーは、このほど、エッジAIカメラ「Safie One（セーフィーワン）」において、小売業が商品陳列を検討時、最も収益が上がる商品構成の示唆を目的とした「商品格付けソリューション」を開発提供すると発表した。今回の開発にあたり、ベルク（埼玉県鶴ヶ島市）が運営する「ベルクデジタルラボ」の協力のもと、各店舗で検証したそうだ。

ベルクと共同で、POSデータを連動。活用したデータによる販売スタイルの創出（セーフィー）

これまでベルクでは、各店舗にてエッジAIカメラ「Safie One」を設置、売り場での陳列・売れ行きの確認などで映像を活用し、売り上げ拡大や業務改善に取り組んできたという。一方、小売業の商品棚割（商品陳列の配置決め）については、計画は本部が作成するものの、各店舗で調整を行うため、現場の経験と勘に基づく運営が恒常化していた。そのため、店長やベテラン売り場スタッフが変わる度に業績変動が起き、現場の「不」として認識されていたそうだ。

「商品格付けソリューション」は、予め「本部が指定した基準」と「現場データ」を組み合わせ、誰もが「同じ判断軸」で商品陳列の調整を行えるようにダッシュボードを提供し、収益の最大化と業務負担軽減を併せて実現するものだという。

各売り場の販売データ（POSデータ）と、一定時間の売り場滞留を検知する「Safie One」の「立ち入り検知」のデータを活用する。具体的には、各販売計画をもとに、その売り場で最重視する項目（売上、数量販売、商品の魅力度、販売利益、環境配慮［廃棄率低減］）を選択後、各項目の評点と配賦割合（売上金額、販売数量、定価販売、定価販売率、滞留人数、荒利率、廃棄率）によるランキングが表示される。ランキングと併記される売上高、粗利率をもとに各売り場の状況（販売や製造）も併せ、販売戦略をシミュレーションするそうだ。

同シミュレーションにより、小売業での課題となっている本部の販売施策と店舗側の販売状況を客観的な数値のもと、リアルタイムに適切な判断ができるとしている。その結果、本部・店舗間が同じ視点で販売戦略を瞬時に計画が一元化され、小売業の生産性の向上とともに、生活者が求める商品の適時提供による顧客体験の向上にもつながるそうだ。

ベルクでは、弁当売り場のほか　プレミアムゾーン（入口企画／特別販売コーナー）、精肉売り場など、実際の現場で検証してきた。今後も継続的に、各店舗や売り場への展開を行っていく。