OMOスタートアップを買収して東南アジアに事業を拡大(ビービット)

2024年1月31日16:46

ビービットは、シンガポール・マレーシアを中心にOMO(Online Merges with Offline)ソリューションを提供するスタートアップ企業、TSUNAGO Sdn. Bhd.の全株式を取得したと発表した。これにより、中華圏に加え東南アジア市場に進出し、コンサルティング・SaaS一体型のUX(ユーザエクスペリエンス)ビジネスのグローバル拡大を目指すという。

TSUNAGOが支援したクアラルンプール伊勢丹 Lot10店における体験型店舗(ビービット)

ビービットは、日本および中華圏のクライアント企業に対し、AIなど最先端技術を活用した体験志向型のDX・組織変革を支援してきたという。2022年には台湾のMarTech企業Omniscient Cloud Technologies(現 beBit TECH)を買収し、同社が開発する小売・EC向けMA(マーケティング・オートメーション)/CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)ツール「OmniSegment(オムニセグメント)」を国内外にて展開。ビービットの持つUX設計の高い専門性や、コンサルティング・SaaS一体型モデルのノウハウと融合させることで、台湾でのシェア拡大を進めているそうだ。さらに、2024年1月には12億円の追加資金調達を完了し、グローバルでのさらなる支援力強化を目指している。

マレーシア・クアラルンプールを拠点にするTSUNAGOは、オンライン・オフラインを「つなぐ」ことをミッションとし、OMOソリューションを提供するスタートアップだという。体験型店舗(売らない店)の展開支援サービス「Tsunago Store」、AIカメラによる来店客の行動分析サービス「Tsunago AI」、OMO支援コンサルティング、アプリ開発・運用など多岐にわたる事業を展開している。2017年の設立以降、三越伊勢丹、通信会社Celcom(Axiataグループ)、飲食チェーンThe Socialなどさまざまな大手企業の支援を行ってきたそうだ。また、アルファス CEOの廣瀬肇氏、シナモンAI Co-CEOの堀田創氏、データック CTOの木本陽介氏ら、経験豊富な連続起業家がアドバイザーとして参加している。

今回の買収によって、ビービットはOMOの顧客体験設計力、データドリブンな顧客理解力をより強化し、シンガポール・マレーシアを中心に東南アジア全域に進出する。今後、「OmniSegment」をはじめとする親和性の高い既存サービス群との融合も視野に入れながら、コンサルティング・SaaS一体型のUXビジネスのグローバル拡大を目指す。

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ペイメントナビ編集部

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