現代百貨店と国境を越えてデジタルネイティブ世代にアプローチ(パルコ)

2024年4月12日16:32

パルコは、韓国の大手百貨店大手百貨店「現代(ヒュンダイ)百貨店」」(Hyundai Department Store Co., ltd.)と戦略的協業に関する基本合意を締結した。これにより、韓国ファッションブランドやエンタテインメントなどKコンテンツを日本で展開するだけでなく、これを足掛かりに将来的に日本のファッションやカルチャーをアジアのトレンド発信地・ソウルを通じてアジアへ、そして世界へ発信されることを狙うそうだ。

これにあわせ、2024年5月10日~7月28日の期間にて、韓国ファッションブランドのPOPUPイベントを渋谷PARCOで開催する。

5月より渋谷PARCOにて現代百貨店とコラボしKファッションブランドPOPUP開催(パルコ)

 韓国は、K-POPアーティストや韓国ドラマが世界中で評価を受けているように、ソウルを起点に海外へ発信する力の強い、アジアの情報発信都市だという。パルコは、東京カルチャーを発信する渋谷PARCOを起点に、国内外へパルコのブランド価値を高めることを目指しており、アジアの情報発信都市であるソウルは戦略的に重要な都市であると考えているそうだ。情報発信都市の渋谷とソウルに位置する渋谷PARCOと現代百貨店が協業し世界への情報発信力をさらに高めるという。

渋谷PARCOはデジタルネイティブ世代であるミレニアル世代とZ世代(=MZ世代)がメイン客層だ。MZ世代は、生まれながらにしてインターネットに触れ、国境を越えた価値を共有できるという。 現代百貨店は、韓国でこのMZ世代へのアプローチに注力する百貨店であり、特に2021年2月にオープンしソウルの新たな観光スポットとなった百貨店「THE HYUNDAI SEOUL」(ザ・ヒュンダイ ソウル)は、一部では“韓国の渋谷PARCO”と呼ばれるほど渋谷PARCOと同じく、ラグジュアリーブランドと、次世代の若きトレンドブランドの共存、カフェやエンタメなどが融合しており、パルコと現代百貨店は共鳴する部分があるとした。 今回の基本合意締結により、日本への韓国コンテンツやカルチャー展開に加え、将来的には渋谷PARCOおよびパルコのエンタテインメント事業を軸に、韓国マーケットに向け、渋谷PARCOを基点に開発するトーキョーカルチャーや日本発のコンテンツを韓国で展開することも検討段階として取り組んでいきたいとした。

今回の基本合意締結を受け、渋谷PARCOをはじめ、全国の主要都市のPARCO各店にて現代百貨店が発掘しKファッションアイコンに成長したKブランドが日本に上陸するPOPUP企画を2024年5月より開催。5月には、渋谷PARCOにてパク・ソジュンがアンバサダーを務めた韓国ブランド「NOICE」を皮切りに、韓国のトレンドに敏感な若者から支持を集める「EMIS」、昨年10月に渋谷PARCOでPOPUPを行った「Matin Kim」、2人の女性デザイナーが手掛ける韓国発レディストリートブランド「MSCHF」など、11ものブランドが単独POPUPとして登場する。3Fは「THE HYUNDAI x PARCO Limited Store with NUGU」がスタート、9ブランドが週替わりで展開する。

また、ファッションに加え、Kエンタメコンテンツも同時に紹介。「NOICE」では、韓国の俳優パク・ソジュンが特別来日するイベントも予定している。

この記事の著者

New Retail Navi編集委員

※流通・コマース関係の情報を中心に記事をご紹介しております。

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