BEENOSを買収へ、越境ECを中心とした新たな事業シナジー推進(LINEヤフー)

2024年12月23日9:40

LINEヤフーは、2024年12月19日、BEENOSを公開買付者の完全子会社とすることを目的とする一連の取引の一環として、BEENOSの普通株式及び同新株予約権を金融商品取引法及び関係法令に基づく公開買付けにより取得することを決定したと発表した。

LINEヤフーは、2023年10月にLINEやヤフーなどのグループ会社による再編を経て誕生したテックカンパニーだ。検索・ポータル、Eコマース、メッセンジャー、広告など、さまざまな領域において事業を展開している。LINEヤフーは、取扱高1兆円のリユース事業を展開しており、2023年11月には「ヤフオク!」を「Yahoo!オークション」に、「PayPayフリマ」を「Yahoo!フリマ」に、それぞれサービス名を「ヤフー」ブランドに統一した。これにより、サービス間での連携をより強化する。

BEENOSは、越境EC向けのグローバルプラットフォームを提供し、企業や個人に提供することで国境を越えたビジネス展開を支援している。その中でも、BEENOSの子会社tensoが運営する海外居住者向け商品の購入サポートサービス「Buyee」は、長期にわたって日本国内の商品と海外からの購入者をつなぐ重要な役割を果たしているという。そのほか、BEENOSの子会社BEENOS Entertainmentが、エンターテインメント業界向けに特化したECプラットフォーム「Groobee(グルービー)」の提供や、日本のアーティストグループの公式グッズの販売サイトを運営する事業を行っている。

LINEヤフーは、BEENOSを完全子会社とすることで、越境ECを中心とした新たな事業シナジーを推進する。

具体的な取り組みとして、LINEヤフーが提供する各コマースサービスを通じて、海外でニーズが高い国内商品の販路を拡大する。また、タイなど東アジアの一部で高い利用率を有する「LINE」とも連携を図ることで、海外ユーザーへのアプローチを行うことができ、顧客層の一層の拡がりが期待できるそうだ。

さらに、越境EC市場におけるBEENOSのノウハウや知見をとりいれ、両社が共同マーケティング活動を展開することで、「Buyee」をはじめとしたBEENOSのサービスとLINEヤフーのサービスの間でさまざまなシナジー効果が期待できる。

加えて、LINEヤフーが提供する各サービスと、BEENOSが展開するエンターテインメント事業との連携も検討するという。

この記事の著者

New Retail Navi編集委員

※流通・コマース関係の情報を中心に記事をご紹介しております。

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