2025年6月10日13:40
ECサイト等の製品紹介では、販売する商品の立体感を如何に出すかが重要だ。今回は、物撮りにおけるポイントについて、実際の例を出して紹介したい。(提供:「流通・決済・金融ナビ」)
商品の形状、色、質感を表現
撮影用の照明の仕様は腕の見せ所
広告写真とは、目の前に存在しないカスタマーに対して、製品やサービスなど企業が発信したい情報をビジュアルを通して伝える手段であると言える。
人物や風景、建築などではなく、製品や商品といった「物」の広告の場合、いわゆる「物撮り」と呼ばれる撮影が行われることが多い。
前述の通り、広告写真はカタログやポスター、WEBサイトなどを通じて目の前にはいない不特定多数の目に触れるので、商品の形状、色、質感などを正確に表現するのはもちろん、時として「きれい」「かわいい」「カッコいい」「美味しそう」といった情感も伝える必要がある。
クライアントの要望を正確に理解し、そこに自らの経験や知識を加味して、撮るべき写真の世界観を具体化するのがフォトグラファーの仕事であると言える。
また、そういった写真を撮るためには数多くの機材やソフトを使いこなす必要がある。とりわけライティングと呼ばれる撮影用の照明を使う作業こそ広告フォトグラファーの腕の見せ所と言える。
照明で見栄えが変わる商品の例
立体感を如何に出すかが重要
たとえば、画像①Aにおいては、雑誌表面が光っており、書いてある文字や絵柄がよく見えない。これは照明が当たる角度や位置の問題で、商品写真としてはNGと言える。
それに対し画像①Bは反射もなくなり表面が読み取りやすくなっている。画像①Aのときにはカメラから見て雑誌の奥から手前に向けていたが、それを左から当てるように変更した結果である。
光が左から当たっているので当然画面右側に行くに従い暗くなっていく。それを補うため、右側にはレフ板と呼ばれる白い板を設置した。レフ板が左からくる光を反射し、右側の影を和らげる働きをする。
今度は、自社商品ではなく、カメラマンの私物を使用して物撮りのポイントを紹介しよう。画像②Aとして、立体物の悪い例から挙げる。②Aは一見、何も問題ないように見えるが、立体感がない。その理由として、前面・天面・サイドの明るさが均一なため立体感が乏しいのだ。物撮りでは、立体感を如何に出すかが重要だ。
画像②Bの例では、3面の明るさに差をつけることで立体感を出した。具体的には、前面よりも天面、サイドを暗くすることだ。光の当て方によって立体感を変えることが重要だ。
このように同じ商品でも照明の当て方によって表現が変わってくる。トータルマネジメントが強みの「流通・決済・金融ナビ」では、物撮りに加え、人物撮影、企業の動画紹介など実績を有している。
問い合わせは、「流通・決済・金融ナビ」のWebページを参照いただきたい。