「リテールテックJAPAN2024」で注目の決済やカードビジネス関係のサービス・ソリューションは?

2024年3月14日12:30

日本経済新聞社は、2024年3月12日~15日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で「リテールテックJAPAN2024」などの展示会を開催している。

決済端末ベンダーの新たな取り組みは?
省人化ソリューションにも脚光

Pax Japanのブースでは、汎用デバイスを活用して加盟店で決済が可能なFeliCa対応の決済デバイス「D135」を展示した。Pax Japan提供のカードリーダー、セキュリティ対策アプリやサーバーを、リンク・プロセシング運用のアプリケーションや決済センターと連携させる新サービスを開発することで合意している。

Pax Japanは、Android12搭載で、5.5 インチ ディスプレイを装備した「M9200N」と「M9200」を展示した。「Elys(エリス)シリーズ」の1つとなり、「M9200」ではレシートに加え、シールのプリントにも対応する。

Pax Japanのブースでは、2024年3月14日と15日にPAX Technology Business Development ManagerのConor Devane(コナー・ディヴェイン)氏が「MAXSTOREグローバル導入実績とそのポテンシャル」と題した特別セミナーを実施。端末管理システム「MAXSTORE」のグローバルでの実績やメリット、セキュリティなどについて紹介した。

台湾Castles Technology Co.,Ltd(キャッスル・テクノロジー)のブースでは、国内パートナーのアイティフォー、カードサービス、ジィ・シィ企画と連携した展示を行っている。アイティフォーは、Android OSを搭載した最新のモバイル型マルチ決済端末「SATURN(サターン)1000F2」を紹介した。また、シンガポールのAuresysと連携し、決済ソリューションと無人販売デバイスによる決済デモを実施している。

 

Castles Technologyでは、PCI Mobile Payments on COTS(PCI MPoC)への準拠を予定しているが、今後はソフトPOSソリューションも強化していくそうだ。

NTTデータは、手持ちの汎用Androidデバイスでキャッシュレス決済の受付が可能な「CAFIS Tap to Pay」を紹介した。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応できるように準備している。クレジットカード会社などと連携してサービスを提供する予定だ。

NTTデータのブースでは、CAFIS Archに対応し、スタッフ側と顧客側に分かれたセパレートタイプの新決済端末を紹介した。スタッフの端末は、6インチの大型ディスプレイを搭載。同端末には、シャープの「AQUOS」の開発で培った基板設計やアンテナ設計などの通信技術に加え、タッチ操作に連動して振動する「Haptics技術」やのぞき見を抑制するベールビュー技術などを応用しているそうだ。

ネットスターズは、東8ホールのゾーンに出展。「StarPay-Order」は店舗の省人化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現可能なモバイルオーダー/セルフオーダーシステムだ。コード決済などのセルフオーダー、利用者のスマートフォンから注文できるモバイルオーダーが可能。すでにイオンシネマや不二家などで採用の実績がある。

ペイクラウドホールディングスのバリューデザインは、同社が強みとする独自Payを利用したハウスプリペイド、マーケティングソリューションを紹介した。また、飲食チェーン店、ショッピングセンター、コンビニなど全国2万カ所の提供実績をもつデジタルサイネージも紹介した。

ルミーズは、オフライン決済もオンライン決済にも対応可能な次世代決済基盤である「aegise2.0(イージャイズ2.0)」を提供している。同社では現在、同基盤を活用して鉄道の乗車システムを構築可能なPCI P2PEソリューション「aegise2.0 Transit Gateway」の提供準備を進めている。クレジットカード会社と連携し、ABT(Account Based Ticketing)方式を提供する企業や改札メーカーなどに対し、基盤を提供するという。

エプソン販売や日本リテイルシステムのブースでは、フライトソリューションズのNFC・LTE搭載Androidタブレット「Tapionタブレット」を紹介した。座席でのセルフオーダーからTapionでのテーブル会計まで実現可能だ。

トランザクション・メディア・ネットワークスは、セルフPOS端末を参考出展。省スペースで設置可能なセルフPOS端末はリアルタイムで顧客の属性を検知できるという。また、リテールメディアにリアルタイムに情報を配信可能だ。同社ではクラウド型のPOSシステムの開発も進めており、これが実現すれば流通企業は安価でスピーディにPOSやキャッシュレスシステムの構築ができるという。

TOPPANグループのブースでは、ギフトASPサービスと、クラウド型電子マネーの連携ソリューションを紹介した。例えば、アミューズメント施設ではSNSや紙の無料クーポンを配布。それをスマートフォンのカメラで読み取ると無料クーポンが発行され、決済端末で認証すると無料でゲームが楽しめる。ゲーム機の決済では、電子マネーなどに加え、ハウスマネーやクーポンが利用できるという。

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