2012年4月11日17:00
三井住友カードは、NTTデータと連携し、国内のインターネット通信販売加盟店において、海外のカードホルダーが外貨建てでカード決済を行えるようにする多通貨決済サービスを開始したと発表した。
第一弾として、2012年4月6日に、日本初の本格的格安航空会社であるPeachAviationに導入するという。なお、日本のカード会社による航空会社への多通貨決済サービスの提供は、初めての取り組みとなる。
これまでは、日本企業がインターネットを通じて商品を販売する場合、海外の顧客に対しても、原則円建てでしかクレジットカード決済を行うことができなかった。そのため、海外の顧客は、購入時点で正確な支払額を知ることができず、購入を見合わせる要因の1つとなっていた。
今回開始する多通貨決済サービスでは、日本企業が外貨建てでクレジットカード決済を行うことが可能となるため、海外の顧客は購入時点で自国通貨での支払額を確認した上で買い物ができ、海外に商圏拡大を図る企業にとっても、同サービス導入により新たな顧客獲得が期待できる。
また、同サービスを利用して決済を行ったクレジットカード売上代金は、三井住友カードが外貨を円に転換した上で加盟店に支払うため、加盟店は外貨取り扱いに関する業務負担を軽減することが可能だ。
同サービスでは、米ドルやユーロ、人民元や韓国ウォン、台湾ドル等の主要通貨を始めとした通貨をサポートしており、海外向けにインターネット通信販売を行う企業にとって、高い売上効果が期待できるという。
なお、同サービスを最初に導入するPeachAviationでは、2012年5月8日に初の国際線となる関空-ソウル(仁川)線を開設するが、同路線の航空券販売を開始するにあたり、4月6日に韓国の顧客向けに韓国ウォン建てのクレジットカード決済を開始した。また、今後の就航路線の拡大に合わせて、取り扱い通貨も順次拡大していく予定だ。
三井住友カードは、海外展開を図るインターネット通販事業者に同サービスの導入を幅広く進めていくとともに、今後は実店舗における多通貨決済サービスの実現についても積極的に検討していくという。