2013年10月2日8:00

ネットで貯まる・使える高還元カードを徹底比較!

株式会社ポイ探 代表取締役 菊地崇仁

「ポイント」が貯まりやすいといえば、オンラインショッピングモールのポイントを挙げる人も多いだろう。楽天市場、Yahoo!ショッピング等はキャンペーンを利用するとポイントがザクザク貯まる。また、日常の買い物でも、これらのポイントを効率よく貯められる提携クレジットカードの存在も大きい。

今回は、それぞれのオンラインショッピングモールでの買い物がお得になるクレジットカード「楽天カード」、「Yahoo! JAPAN JCBカード」、「リクルートカード」、「リーダーズカード」の4枚を比較したい。
まずは、それぞれのカードの特徴を確認しよう。

年会費が永年無料で還元率が1% 「楽天カード」

楽天カード
楽天カード

テレビCMでもお馴染みの「楽天カード」。年会費は永年無料で還元率が1%と誰でもお得に使えるカードと言える。また「楽天カード感謝デー」として対象の週末に楽天市場で購入するとポイントが3倍になる楽天カード保有者限定サービスも(要エントリー)。

楽天カードでの支払いで獲得できるポイントは「楽天スーパーポイント」。楽天グループで50ポイントから1ポイント=1円として利用でき、貯まりやすさだけでなく、利用しやすいポイントととも言える。

貯まるポイントはTポイント 「Yahoo! JAPAN JCBカード」

Yahoo! JAPAN JCBカード
Yahoo! JAPAN JCBカード

2013年7月1日以降に支払いで付与されるポイントが「Yahoo!ポイント」から「Tポイント」になった「Yahoo! JAPAN JCBカード」。クレジット機能付きのTカードで、還元率が1%を超えるものは無い。そのため、Tポイントを貯めている・利用しているのであればTカード+「Yahoo! JAPAN JCBカード」の組み合わせは効率的だ。

年会費は初年度無料。前年度の利用金額が20万円(税込)以上で次年度も無料(それ未満は1250円(税抜))。「楽天カード」同様、還元率は1%だが年会費無料が条件付きと言うこと、「Yahoo! JAPAN JCBカード」保有者向けのポイントアップキャンペーンが現時点では用意されていないことを考えると、「楽天カード」が一歩リードか。

キャンペーンを利用しなくてもポンパレモールで4.2%還元
「リクルートカード」

リクルートカード
リクルートカード

2013年5月末から募集開始された「リクルートカード」。「楽天カード」、「Yahoo! JAPAN JCBカード」を意識してか年会費が無料で、還元率は1.2%となかなかの高スペックだ。オンラインショッピングモールの「ポンパレモール」はいつでも3%以上のポイントが付く。「リクルートカード」と合わせると4.2%還元は魅力的だ。「リクルートカード」での支払いで貯まるポイントは「リクルートポイント」。リクルートグループのサイトで1ポイントから使える。

還元率最大1.8%!他カードを圧倒 「リーダーズカード」

リーダーズカード
リーダーズカード

いわゆる提携カードではないが、Amazonで利用するとお得になるクレジットカードとして2011年に登場した「リーダーズカード」。ジャックスカードが発行し、年間50万円(税込)以上の利用で年会費が無料(それ未満は2500円(税抜))。

貯まるポイントは「リーダーズカードポイント」とAmazonとは直接関係が無いが、リーダーズカードポイントをAmazon利用金額に充当するすることが可能だ。この場合の還元率は1.8%と超高還元となる(Amazon限定にしない場合は1.5%)。知名度は低いが、Amazonを定期的に利用するのであればメインカードの第一候補となるだろう。

還元率では「リーダーズカード」が圧倒的

それぞれのカードスペックを比較する(表1参照)。今回は、”お得”だけを比較するために、付帯サービスの項目は入れていない。

表1.カードスペック

  楽天カード Yahoo! JAPAN JCBカード リクルートカード リーダーズカード
ショッピングモール 楽天市場 Yahoo!ショッピング ポンパレモール Amazon
ポイント名 楽天スーパーポイント Tポイント リクルートポイント リーダーズカードポイント
カード利用時のポイント付与条件(税込) 月額利用金額100円に付き1ポイント 月額利用金額100円に付き1ポイント 月額利用金額100円に付き1.2ポイント 月額利用金額1000円に付き15ポイント
1ポイントの価値 1円 1円 1円 1~1.2円
還元率 1.0% 1.0% 1.2% 1.5~1.8%
年会費
(税抜)
初年度 無料 無料 無料 無料
次年度 無料 1250円
(前年度20万円の利用で無料)
無料 2500円
(前年度50万円の利用で無料)
国際ブランド JCB、Visa、MasterCard JCB Visa、JCB Visa

表だけを見てもピンと来ないので、還元率と年会費を考慮して、毎年1万円~100万円までクレジットカードで支払った場合の”ポイント還元金額”をグラフにした(図1参照)。

net-card-compare
図1.年間1万円~100万円をクレジットカードで支払った場合の実質還元額

年間利用金額が44万円未満の場合は、年会費が無料で還元率1.2%の「リクルートカード」が若干リード。年間利用金額が44万円を超えた時から「リーダーズカード(1.8%還元)」のリードが始まり、50万円を超えると一気に他カードを引き離していることがわかる。

年間利用金額が100万円の場合、「楽天カード」と「Yahoo! JAPAN JCBカード」の還元金額は1万円、「リクルートカード」は1万2000円、「リーダーズカード」は1万8000円と、その差はなんと8000円。意外と大きな差となる。もちろん、それぞれのオンラインショッピングモールで購入した場合のポイントも考慮する必要があるが、今回は単純にクレジットカードで貯まるポイントだけの比較にとどめたい。

この結果から、年間利用金額が44万円未満の場合は「リクルートカード」、それ以上の場合は「リーダーズカード」が最強、と結論づけたいところだが、「ポイントの使い道」も意外と重要な点だ。

ポイントの使い道を考慮すると?

ポイントはそれぞれのグループで様々な利用先があるが、一番利用しやすいのは「オンラインショッピングモール」だろう。「楽天スーパーポイント」が使える楽天市場には約4万店舗が加盟し、欲しい商品はなんでも買える。また、Yahoo!ショッピングの出店数は約2万店舗と楽天市場の半分だが、Tポイント加盟店の約6万店を考慮するとネットでもリアルでも使いやすいポイントと言えるだろう。

一方、クレジットカードの年間利用金額が44万円未満では還元率トップだった「リクルートカード」。ポンパレモールはまだ数百店舗が加盟しているだけで、他モールよりも圧倒的に商品数が少ない。価格競争も激しくないため、商品が高くなる場合もある。ポンパレモールの出店数が増えるまでは、「リクルートカード」の0.2%アップは他カードより有利とは言えないだろう。

また、還元率が最大1.8%と他を寄せ付けない「リーダーズカード」だが、「リーダーズカードポイント」は直接Amazonで利用できるわけではない。ポイントは、ジャックスカードのWebで申請してから”3ヶ月以内にAmazonで購入した商品に充当される”という仕組みだ。3ヶ月間Amazonを利用しなければ使い切れずに失効してしまう。ただし、Amazon以外の買い物に充当する方法もあるため(1.5%還元に落ちる)、年会費が無料となる年間50万円以上利用する場合は「リーダーズカード」が最強だろう。

年間利用金額、利用するサービスで「Yes」「No」を選ぶだけで、最適なクレジットカードにたどり着くチャートを用意したので、参考にして欲しい。

図2.クレジットカード選び
図2.クレジットカード選び
菊地 崇仁(きくち たかひと)
1998年に法政大学工学部を卒業後、同年日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。社内システムの開発、Lモードの料金システム開発、フレッツ網の機器検証等に携わり2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。2006年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年3月代表取締役に就任。ポイント探検倶楽部に掲載されているポイントは約230種類。ポイントやマイルを中立の立場で語れる数少ない専門家として知られる。
二児の父であり家計のやりくりをすべて担当。ポイントのみならず、クレジットカードや保険なども守備範囲で、近年は投資にも挑戦している。著書は「新かんたんポイント&カード生活(自由国民社)」、「得するポイント(カード)の貯め方・使い方(日本監督協会)」。運営サイトは「ポイント探検倶楽部(ポイ探)」、「株式会社ポイ探」、「菊地崇仁オフィシャルホームページ」等。

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