2026年3月3日8:10
コマースプラットフォームをグローバルに展開するペイパル(PayPal)は、日本市場を引き続き戦略的な重要市場と位置づけ、企業やパートナーと連携しながら、デジタル化とキャッシュレスの促進を支援するビジネスに取り組む方針を明らかにした。クレジットカード情報を相手に知らせずに安全に決済できる高いセキュリティや、越境ECへの高い対応力、商品が届かないなどのトラブル時に返金される買い手保護制度などの強みを活かし、日本のデジタル経済の発展への貢献を目指す。

越境ECに取り組む事業者が増え、
多通貨サービスの強み際立つ
ペイパルは、世界最大級のグローバルなデジタルコマースプラットフォームとして、2025年末現在、世界で4億3,900万を超えるアクティブアカウントを有し、売り手と買い手をつなぐ役割を果たしている。日本市場においては、アクティブアカウントが1,000万(ペイディも含む)あり、一人のユーザーの利用頻度を示すエンゲージメントを高めることに注力している。海外のファストファッションやK-POP、ゲーム関連加盟店などを中心に利用者を増やしている。
ペイパル東京支店パートナーシップシニアリプレゼンタティブの矢部愛子氏は、国内の加盟店の現状について「チャネルパートナーの営業を担当し、決済代行会社やショッピングカート、プラットフォーム事業者を中心にペイパルを提供していますが、パートナー企業と連携し、ペイパルの決済ソリューションをECの加盟店、特に中小事業者に対してアプローチしようと力を入れています」と話す。
決済代行やECカート事業者との連携についても、それぞれのパートナーのニーズに合わせてさまざまな契約を用意している。矢部氏は「決済代行会社、ショッピングカート、プラットフォーマーなど、パートナーの形態やビジネスモデル、ニーズに応じて柔軟な契約に対応しており、契約数は堅調に推移している」とパートナーのリレーション強化の手応えを示す。
特にペイパルに期待されているのは、越境ECの分野だ。決済システムを導入する動機は単なる支払い手段にとどまらず、収益の拡大や付加価値創出が重要な要素になっている。ペイパルが持っているグローバルなユーザーベースや高いブランド認知力、越境対応力(多通貨が使える、セキュリティの高さ)はパートナーにとって新たなビジネス機会を創出するチャンスにもなっているからだ。
ペイパルを採用したパートナーは、他の決済事業者やECカート事業者に対して競争優位性を確保できるという。矢部氏は「これまでリーチできなかった顧客層にもアプローチできているという声をたくさん頂いています。昨今、日本を訪れる外国人がたくさん増えている中で、2025年のインバウンドは4,000万人を超えました。日本で買ったもの、知ったもの、食べたものを帰国後にオンラインで買うというリピーターの消費行動が増えていると聞きます。ペイパルは世界中でユーザーから高い信頼を得ており、日本を訪れた旅行者が、帰国後に安心してペイパルを使い、越境ECで旅先の商品を再購入するケースが増えています」と話す。
越境ECに取り組む事業者が増える中で、多通貨を扱えることに魅力を感じる事業者が増えているという。ペイパルを導入している加盟店では、複数の通貨の受け入れが可能で、顧客が支払う通貨が販売者のアカウントと異なる場合でも、ペイパルが自動で通貨換算するため、日本円で売ることも、USドルで売ることもできる。多通貨を扱う際の柔軟性は、グローバル企業ならではのペイパルの強みになっている。
ゲームと高い親和性、アプリ外決済や
AIエージェントなどにも意欲的
また、現在注力している市場のひとつにゲーム業界がある。2025年は東京ゲームショウや京都ビットサミットなどに出展し、ワンクリック決済やセキュリティの高さ、グローバル展開など、ゲーム市場との親和性の高さをアピールした。

2025年12月に「スマホソフトウェア競争促進法(スマホ法)」が施行されたことを受け、「アプリ外課金」を始める事業者が出始めている。これは、App StoreやGoogle Playなどのアプリストア決済を使わず、Webサイトなどの外部決済システムを用いてアプリ内のコンテンツや機能を購入する方式。ゲーム業界でアプリ外課金に取り組む動きが増えつつあり、ペイパルの導入を勧めるチャンスとみている。
矢部氏は「ペイパルはワンクリックでスムーズに決済できるので、ゲーム中でもすぐに課金して、アイテムを獲得したいユーザーにとっては便利で、事業者にとっては離脱防止が期待できます。高いグローバル対応や売り手と買い手双方への保証、様々な通貨が取り扱えたり、様々な国の言語にも対応できたりすることも、大きなアピールポイントです。日本国内では、銀行口座からの支払いに対応しているのでクレジットカードの非保持層にもアプローチできます。低コストで導入できるので加盟店にとってもメリットがあります」とアピールする。
ペイパルは常に新しいスキームをリリースし、海外先行で普及させ、それが日本国内でも活用できることが競争力の源泉になっている。矢部氏は「ペイパルは新しいテクノロジーを活用したデジタルコマースのプラットフォーマーとして、さまざまなプロダクトを展開し、決済業界を牽引しています。パートナーに提供するソリューションでも、エージェンティックコマースのような新しい機能の開発に取り組んでおり、近い将来に、日本国内でも、それらを順次提供できるようになると思います」と話している。

■お問合せ先

●ペイパル中小企業向けサイト
















