2016年9月5日19:23
大日本印刷(DNP)は、店舗で生活者自らが口座開設からICキャッシュカードの発行まで行える専用端末「本人確認機能付きカード発行機」のプロトタイプを開発したと発表した。
DNPが2010年より提供しているICキャッシュカードの即時発行機では、窓口で行員が発行機を操作してカード発行を行っている。窓口業務のさらなる効率化に向けて、生活者自らがカードを発行できるようにしたいというニーズが高まっているが、そのニーズに対し、今回DNPは、生活者が自ら端末を操作して、口座開設からカード発行までを行える「本人確認機能付きカード発行機」のプロトタイプを開発したそうだ。
同端末は、マイナンバーカード(個人番号カード)または運転免許証から読み取った顔写真データと、端末に内蔵されたカメラで撮影した顔写真データを照合させることで、本人確認を行う。同機能により、口座開設に必要な本人確認作業の無人化が可能となり、行員の業務負荷を削減可能だ。
また、マイナンバーカードや運転免許証から氏名や住所など、口座開設やICキャッシュカードの発行に必要な情報を自動的に取り込むため、これらの入力操作は不要となる。さらに、ATMコーナーなどに設置することで、営業時間外でも口座開設からICキャッシュカードの発行と受け取りが可能だ。
そのほか、スマートフォンで銀行口座開設の申し込みと本人確認書類の送信が可能な「DNPスマートフォン向け銀行口座開設用アプリ」との連携機能も開発する予定となっている。同機能により、アプリで口座開設の申し込みを済ませておくと、店頭でスマートフォンを同端末にかざすだけで、カードを受け取ることができる。
また、カード発行のほか、ディスプレー画面をデジタルサイネ―ジとしても活用できるため、各種サービスの案内や帳票類の出力なども可能だ。
今後DNPは、金融機関や利用する生活者へのマーケティング活動を通じて機能面などのヒアリングを行い、2017年夏頃にサービス開始を目指す。