2016年9月29日5:32
「Priceless Japan」の提供、決済端末の設置を進める
長野県白馬村は、2016年9月28日に記者会見を行い、フリーライドスキー・スノーボードの大会である「Freeride World Tour」(FWT)の会場としてアジアで初めて選出され、2017年1月13日~1月18日に、その予選大会に位置づけられる「Freeride Hakuba」を開催すると発表した。Mastercardでは、同大会への開催協力を決定。これに合わせ、八十二ディーシーカード、三菱UFJニコスと共同で、白馬村に来訪する観光客向けにキャッシュレス決済の環境整備を推進する。
白馬村・Freeride Hakubaにかかわる特典や優待をMastercardカード会員に提供
白馬村観光局は、「Freeride Hakuba」の開催により、世界中のスキーヤーとスノーボーダーに、この地域が持つ自然の山と雪の魅力を直接発信する。また、同時に世界水準の雪山管理の技術やノウハウを取り入れ、バックカントリースキー・スノーボードの安全啓蒙を促進するという。今回は、FWTの予選カテゴリの中で、最高レベルの「4スター」に位置づけられる「Freeride Hakuba」には、世界各国からポイントランキングで上位の選手約40人が出場。ゲスト選手として、トップカテゴリの「Freeride World Tour」に分類される選手も約10人出場する予定となっている。
Mastercard 副社長 ワールドワイド マーケティング 秋田夏実氏は、「白馬は日本を代表する山岳リゾートで、東京近郊からアクセスも良いユニークな立地です。かつ、雪のクオリティの高さはアジアのみならずヨーロッパでも知られています。また、冬季のウィンタースポーツのみならず、夏季の登山も人気になり、四季を問わず国内外の多くのお客様が訪れる観光地となっています。ただ、クレジットカードが使えない場合も少なくなく、もしくは使えないと思い込んでおり、わざわざクレジットカードから現地のATMで現金を引き落としています。つまり、現金の枠内に消費が限定されてします。地方創生、地方経済活性化のためにMastercardがお手伝いできることはないかと思い、今回のプロジェクトに参加させていただきました」と説明する。
Mastercardでは、白馬村に訪れる観光客向けに「Priceless Japan(プライスレス・ジャパン)プログラム」を提供する。また、決済環境整備による地域のキャッシュレス化の推進を目指す。
Priceless Japanは、日本の魅力を国内外の利用者に伝え、体験してもらうプラットフォームだ。ショッピング、旅行、グルメ、エンターテインメントの4つの分野でプライスレスな体験、オファー・サプライズを提供するプログラムとなる。今回、Mastercardでは、Priceless Japanのプログラムの一環として、白馬村・Freeride Hakubaにかかわる特典や優待をMastercardカード会員に提供する。
J-Mupsの設置を進め、アクセプタンスマークを白馬村各所に掲示
また、白馬村への決済環境の整備を行う。八十二ディーシーカード、三菱UFJニコスと協力し、観光による経済波及効果を促進し、地方創生につなげていきたいとしている。
日本クレジットカード協会の調査によると、訪日観光客のクレジットカードの利用時の不満として、「使いたいときに使えない」「使える場所がわからない」といった課題があるという。そのため、八十二ディーシーカードと三菱UFJニコスでは、クレジットカードをはじめ多様な決済手段に対応するクラウド型マルチ決済システム「J-Mups(ジェイマップス)」の設置を白馬村に進めていく。「J-Mups」は、訪日外国人向けの外貨建てによるカード決済サービス「DCC(ダイナミック・カレンシー・コンバージョン)決済サービス」に対応しており、観光客は自国通貨で支払いが可能だ。
また、Mastercardの協力を得て、クレジットカードが利用できることを示したアクセプタンスマークを白馬村各所(イベント会場・店舗等)に掲示し、ガイドブックなどでの案内と合わせて観光客へPRする。三菱UFJニコス 常務執行役員(地方創生担当)櫻井和人氏は、「クレジットカードが利用できる場所が分からないことがないような環境を作っていきたい」と意気込みを見せた。
さらに、110万部発行の三菱UFJニコスの会員誌「パートナー」で、「Freeride Hakuba」とバックカントリーに関する記事掲載も予定している。