2012年6月11日13:55
トランスコスモスは、2012年5月2日にCRM分析・コンサルティングを専門に行う100%子会社、トランスコスモス・アナリティクスを設立したと発表した。2012年8月より営業を開始する。
昨今の、企業と顧客を結ぶ接点が複雑化・多様化する市場環境下では、ダイレクトセールスの強化による顧客の維持・拡大が、企業にとっての最重要課題となっている。半面、ITの発達によって増大した莫大なデータである「ビッグデータ」分析やソーシャルメディアの台頭で重要視されている「ダブルファネルマーケティング」の実施、これにより得られる効果測定など、企業がとるべき施策も肥大化・高度化している。
トランスコスモスは2002年にCRM分析・コンサルティングの専門組織を設置し、いち早く調査・分析ビジネスに取り組んできた。2006年にはThe 2006 Contact Center World Awards 世界大会で最優秀賞を受賞するなど、コールセンターに集まる顧客の声(VOC)分析で実績を重ね、現在ではコールセンターのみならず、インターネットプロモーション/Webサイト/ソーシャルメディア運用などで得られる、あらゆる顧客の声(VOC)や顧客の行動情報を収集し、CRM分析サービスを提供している。2011年には中国語の分析サービスも開始した。
しかし今後、企業が売上拡大を目指すうえでCRM分析がこれまで以上に必要不可欠な活動になる一方で、人材市場ではデータサイエンティストの不足が予測されている。このような企業のCRM分析ニーズの高まりに応え、顧客企業の顧客資産の最大化を加速させるための専門会社としてトランスコスモス・アナリティクスを設立した。
同社では、研究開発のスピードをあげ、独自の分析メニューを強化する。これは、顧客満足度をベースに購買行動/心理をモデル化し、独自の顧客資産価値指標を開発する。また、ダブルファネルをカバーする、調査・分析サービスメニューを整備するとともに、CRM活動で収集されるビッグデータをハンドリングする技術の保有を行う。
また、KPO(Knowledge Process Outsourcing)市場攻略の要となる、アナリスト集団を育成するという。これは、分析専門企業としてのブランドを創造し、若手アナリストの採用力を強化するとともに、長期的な育成プログラムで人材育成、生産力を強化するという。同社では、現在60人のアナリストを、2016年度100人に増加させる予定だ。