2012年7月12日17:18
NECビッグローブ(BIGLOBE)は、Android搭載スマートフォンで今後本格的な普及が見込まれる「NFC(Near Field Communication)」に対応した3つのサービスを、2012年7月から提供開始すると発表した。
NFCは、NFCタグを読み取る「リーダ機能」、相互に情報を交換する「ピア・ツー・ピア機能」、従来の電子マネーに代表されるICカードのように動作する「カードエミュレーション機能」などを有している。今回提供するサービスは、「リーダ機能」と「Peer to Peer機能」を活用しておりNFCの新たな利用シーンを提案している。
第一弾として7月12日から提供するサービスは、Android搭載スマートフォン向けのアプリで、NFCのリーダ機能を活用した「SmilePass Tag Reader(スマイルパスタグリーダー)」と、Peer to Peer機能でアドレス交換が可能な「SmilePass アドレス交換」の2種類となる。
SmilePass Tag Readerは、NFC機能搭載のスマートフォンをNFC対応のNFCタグやICカードにかざすだけで、QRコードよりも容易に指定のWebサイトが表示されるという。SmilePass Tag Readerでは、Webサイトを表示するだけでなく、Twitterなど他サービスと組み合わせたオリジナル画面の表示が可能だ。これにより、ICタグを埋め込んだポスターから、詳細を説明するWebページを表示し、クーポンを発行するなど、購買や来店機会向上につなげることができるという。
SmilePass アドレス交換では、NFC対応の携帯電話同士を近づけるだけでデータ交換が可能だ。 メールアドレス、Twitter、FacebookのIDなど、指定した連絡先情報を交換できる。赤外線通信やアプリを使ったアドレス交換では、受信側でもサービスやアプリの起動が必要になるが、同サービスでは送信側の操作だけでアドレス情報を渡すことが可能だ。
また、既存のペット向けアプリと連携させることで、ペットのプロフィール情報が表示可能なNFCタグを、7月13日から台湾のペット関連展示会「Pets TAIPEI 2012」で配布する。これは、専用のNFCタグに、NFC機能搭載のスマートフォンをかざすだけで、自分のペットのプロフィールが表示されるものだ。ペットが迷子になった時や、ペットの自己紹介時に活用できる。表示されるプロフィールは、BIGLOBEが提供するペット専用ソーシャルサービス「Pet Smile」の登録情報となる。
BIGLOBEでは、NFC搭載スマートフォン向けのアプリ提供や、ICタグ配布をいち早く行うことで、利用者のニーズ把握や企業向けソリューションの開発に取り組んでいく方針だ。同社では、NFCを活用したアプリやサービスの海外展開を予定しており、米国、欧州、台湾、香港、シンガポールへと順次アプリを提供していくことで、2012年度末に20万ダウンロードを目指す。