メタバース・Web3サービス「αU」と Google の生成AIモデル「Gemini Proモデル」連携(KDDI)

2024年2月21日14:40

KDDIは、2024年2月26日から、メタバース・Web3サービス「αU」と Google の生成AIモデル「Gemini Proモデル」などの連携により、利用者に身近に生成AIを体験してもらうサービス提供を目指す取り組みを開始すると発表した。

αUを生成AIで強化(KDDI)

クリエイターエコノミーを推進する「αU」は、生成AIによってクリエイティブ支援を加速化するという。

服の画像1枚から体形に沿った試着イメージを生成し、店舗に訪れなくても自分が着たイメージを確認できるショッピング体験や、音楽ライブ映像の空間演出をリアルタイムに生成可能なエンタメ体験などから開始し、2024年2月開催のMWC Barcelona 2024にて展示、2024年度以降に順次商用化予定だという。生成AIによる迅速かつ幅広いクリエイティブができ上がることで、利用者は自分に最適化された体験が可能だとしている。また、さらなるAI活用の拡大に向けて、KDDIはこれらのAI機能を外部企業に開放し、開発支援を行っていく。

KDDIは2023年3月にグーグル・クラウド・ジャパンとXR技術を活用したビジネス共創に向けた業務協力覚書の締結を発表して以降、Google Cloud とKDDIの各技術チームは協力しながら、新たなXR体験の創出と普及に取り組んできた。同取り組みにおける領域を生成AIの活用まで拡大する。その一環として、Google の最新技術を活用した実験を行うGoogle Partner Innovationチームと協力し、生成AIを活用した革新的な体験を創出するそうだ。

KDDIはメタバース/ライブ配信/バーチャルショッピングなど、現実と仮想を軽やかに行き来する新しい世代に寄り添ったメタバース・Web3サービス「αU」を提供していく。また、「αU」と「Gemini Proモデル」をはじめとするさまざまな生成AIを連携することで、クリエイティブ支援を行い、クリエイターエコノミーを推進していくそうだ。クリエイティブ作業が簡易になることで、「αU」利用者により多くのコンテンツで豊かな体験を提供することが可能になるとしている。

ショッピングでは、バーチャル空間に店舗を空間再現するショッピングサービス「αU place」と連携する。服の画像1枚のみから、さまざまな体形に沿った試着イメージを生成する。また、店舗に訪れずとも、自分が着たイメージを確認可能だ。さらに、AIチャットサービスで季節やシーンにあわせた商品を提案してもらえるという。

音楽ライブ配信では、360度自由視点で楽しめる音楽ライブ配信サービス「αU live」と連携する。利用者が入力した内容にあわせて、ライブ会場の空間が森/海/都市などにリアルタイムに変わる。ライブ演出家は、デジタル空間ならではの演出を短時間で作り上げることが可能だ。さらに、一人ひとりにカスタマイズされたエンタメ体験を提供する。

加えて、クラウドレンダリングにより、ウェブブラウザーからかんたんに利用できる写実的な渋谷のメタバースと連携する。素材データを元に、デジタルの街中にある数多くの街頭ビジョンやポスターを自動生成。サイズや縦横比に合わせて統一感のあるクリエイティブを自動生成できることで、簡単に街中をジャックすることができ、利用者は臨場感あふれる世界観の空間を体験することができるそうだ。

そのほか、2023年10月にプロトタイプ(発売未定)として発表した生成AIマスコット「新規ウィンドウが開きますUbicot」と連携。スマートスピーカーとは異なり、生成AIにより感情を表現しながら会話することが可能だ。

この記事の著者

New Retail Navi編集委員

※流通・コマース関係の情報を中心に記事をご紹介しております。

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