2021年2月14日8:00
伊勢まちづくりは、2021年2月15日~2月21日、伊勢神宮の外宮・内宮周辺で、スマホで楽しむデジタルクーポン&オーディオガイドを提供する実証事業を行うと発表した。
伊勢神宮の外宮・内宮の参拝客は、令和元年(1月~12月)、改元の影響もあり約970万人が訪れたが、令和2年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響より、約550万人と約57%に減少したという。2013年の式年遷宮以降、平均して年間800万人が訪れていた日本でも有数の観光地伊勢も、観光客と地元事業者とも、大きな影響を受けているそうだ。
伊勢を代表する観光ガイド「お伊勢さん観光案内人」の利用者数も、事業停止の期間もあり、大幅に減少している。
そこで、伊勢市の登録DMOである伊勢まちづくりは、すでに行っている紙クーポン「お伊勢さんまち歩きクーポン(900円)」事業のアップデートに着手。利用者が、紙クーポンを窓口で購入し、各店舗で引き換えるという接触回数を減らすため、全てスマートフォンで決済できるクーポンのデジタル化を行う。さらに、現在、対面式の観光ガイドが難しいことから、デジタルクーポンと連動したオーディオガイドの開発も行う。
上記両コンテンツのユーザーへは、地元の対面式観光ガイドも紹介し、こちらの利用客UPも目指す。
東京のベンチャー企業scheme vergeは、地域のカルチャースポットを探す、行く、体験するをフルサポートするサービスアプリhoraiを提供。こちらを活用しデジタルクーポンを造成するそうだ。
利用者は、スマホ1つで“どこでも”クーポンが購入できる環境を整え、伊勢に点在するクーポン参画店舗の情報やサービス内容を一元的に閲覧・利用できるようになる。事業者は、利用者情報、利用者の利用履歴、現在の位置情報(混雑状況)が取得できるため、個人情報は適切に弊社で管理しつつ、事業改善へ繋がる情報を提供する。これらエビデンスの取れる情報を基に、利用者、地元事業者がwithコロナでも楽しめる観光体験と観光事業を支えていくそうだ。
また、東京のベンチャー企業のON THE TRIPと連携し、デジタルクーポンと連動したオーディオガイドを2種類作成。1つは、伊勢グルメの名店10店舗をPick Upしたガイド、もう1つは、外宮、内宮以外にも7つのおたからスポットをPick UPしたガイドとなる。Horaiで購入したデジタルクーポンから、アクセスすることが可能だ。
次年度からは、scheme vergeと共に、デジタルクーポンのサービス提供に加え、事業者のレジに複数あるクーポンサービス、QRコード処理の一元化を行うことや、地方都市が抱えるタクシーやバス等の2次交通のモビリティの問題を、デジタルにより改善に取り組む予定だという。同サービスは、伊勢地域の観光サービスプラットフォームとなる存在であり、伊勢の観光事業における最初のデジタルトランスフォーメーションの1つだとしている。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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