2021年11月4日8:30
Zホールディングスは、2021年11月2日に2021年度第2四半期 決算説明会を開催した。その中で、 PayPayの決済手数料有料化(1.6/1.98%)による解約影響は加盟店舗数で0.2%、取扱高で0.1%と極めて軽微だったと説明した。
PayPayを起点としたグループ経済圏を拡大へ
マネタイズは3階建て構造で目指す
決算説明会では、Zホールディングス 代表取締役社長Co-CEO(共同最高経営責任者)川邊 健太郎氏が戦略事業として「PayPay」について説明した。Zホールディングスでは、PayPayの拡大によるキャッシュレス市場の取り込み、および金融サービスによる 収益拡大を目指している。LINE Payの営業費用はPayPayとの連携により効率化が進み、金融事業はPayPayとの連携後に収益拡大の素地が確立されてきた。現在、グループ各社では金融サービスのブランド変更に取り組んでおり、PayPayを起点としたグループ経済圏を拡大させる方針だ。加えて、LINEの金融事業も伸ばしていきたいとした。
PayPay成長ポテンシャルとして、諸外国に比べて日本のキャッシュレス比率は依然として低い水準にあるが、政府のキャッシュレス推進施策や、コロナ禍による非接触決済ニーズの高まりもあり、キャッシュレス市場の成長余地は非常に大きいとした。PayPayはバーコード/QRコード決済市場で68%のシェアを占め、「すでに圧倒的なポジションを確立しています」と川邊氏は話す。
PayPayのマネタイズは、3階建て構造で目指している。1階部分の「決済手数料」がベース収益となり、2階部分の「加盟店を中心とした販促領域」でユーザーの利用頻度をアップさせ、3階部分の「金融サービス」(後払いサービス、コンシューマーローン、加盟店など法人向けローン)をマネタイズの柱にする。
決済手数料有料化公表後に解約した店舗の割合は0.2%
取扱高では0.1%と極めて軽微を強調
PayPayでは、10月から年商10億円以下の加盟店、個人事業主の手数料を1.6%、1.98%に設定した。「PayPayマイストア ライトプラン」(月額1,980円/店舗(税別))に加盟する店舗は手数料が1.6%となる。決済手数料有料化に伴い、加盟店数344万箇所(2021年9月末時点)に占める、決済手数料有料化公表後に解約した店舗の割合は0.2%となった。また、 2021年第二四半期(7-9月)の月間平均取扱高に占める、2021年10月までに決済手数料有料化に伴い解約した店舗の同期間の月間平均取扱高の割合は0.1%となっている。川邊氏は、解約の影響は、「想定よりも相当小さい」と評価した。また、10月の取扱高は過去最高を記録したそうだ。PayPayマイストアの導入も順調で、キャッシュレス・DX化の促進に加盟店と共に取り組んでいきたいとした。
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