2021年12月6日8:00
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のグループ会社で、電子マネー事業などを手掛けるTマネー(東京都渋谷区)は、7000万人が使える電子マネー「Tマネー」において、スマートフォンを使って非接触で支払いができる「Tマネーかざして支払い」の利用拡大を加速している。NTTドコモが運営する電子決済プラットフォーム「iD(アイディ)」と連携したことで、利用シーンと顧客層を一気に拡大した。また、「Mastercardコンタクトレス」の利用も可能だ。今後も、積極的なキャンペーンを展開し、新たなユーザーの獲得を急ぐ。
記事のポイント!
①Tポイントのアライアンス先で使える電子マネー
②iDとの提携で利用店舗数・拠点数は150万か所以上に
③モバイルシフトでApple Pay、Android対応
④Tマネーの新たな登録獲得につながる
⑤外部にも経済圏が開かれる
⑥チャージ方法は「Paidy」を使う若者も多い
⑦今後の利便性向上に向けた構想は?
⑧キャンペーンの実施等で支払いの利便性を訴求
利用店舗・拠点数は150万か所へと一気に拡大
Tマネーの利用拡大に手ごたえを感じる
2014年に始まったTマネーは、Tポイントのアライアンス先で使えるサービスで、これまではTポイントのヘビーユーザーを中心に利用されていた。モバイル化を進めた「Tマネーかざして支払い」は、iPhone、Apple WatchおよびAndroidスマートフォンを使って、非接触で「Tマネー」で支払いができるサービスだ。Tマネー Tマネー事業部 部長補佐の進藤 啓哉氏は「Tマネーかざして支払いは、iDとの提携で利用店舗数・拠点数は150万か所以上になり、(利用増について)手ごたえを感じています」と話す。
「iD」の端末が店頭に設置されている150万か所には、全国のスーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストア、ショッピングモール、レストラン、家電量販店など幅広い利用シーンがある。さらに、「Mastercardコンタクトレス」が設置された店舗で利用できるほか、Mastercardが使えるインターネットサイトでも利用できる。
Tマネーユーザーはカードタイプを使っているケースが多く、「店頭で現金で支払う」傾向が強かったという。CCCがモバイルシフトを鮮明に打ち出し、それに対応する形で始まったTマネーかざして支払いは、「Tマネーが使えるシーンを限定されたものから、まずは使える店舗を幅広くすることが欠かせないと感じ、iDとの提携を選択しました」(進藤氏)という。
iPhone、Androidなどモバイルシフトを加速
Tポイントが貯まるサービスが強みに
Tマネーのモバイルシフトについては、2021年4月から、まず「Apple Pay」への対応を開始した。「Tポイントアプリ」上で「Tマネー」を「Apple Pay」に設定すると、iPhoneやApple Watchを使って、さまざまな店舗に設置された「iD」の端末や「Mastercardコンタクトレス」の端末で支払いができるほか、Tポイントも貯まるようになる。
続いて、5月末から、「iD」をAndroidスマートフォン向けにも対応開始した。Androidスマートフォンの利用者は、「Tポイントアプリ」上から「おサイフケータイ」に設定し、「iD」の端末にスマートフォンをかざすと、非接触で「Tマネー」での支払いができる。またMastercardが使えるインターネットサイトでも「Tマネー」での支払いが可能となる。「Tマネー」での支払いの場合、金額に応じてTポイントが貯まる。
iPhoneでもAndroidでも、Tマネーでの支払いに伴い貯まったTポイントは全国のTポイント提携先の店舗やサービスにて1ポイントから利用できるほか、「Tマネー」へのチャージにも利用することができる。かざして支払いを含むTマネーで買い物をした月間の合計金額に対し、500円あたり1ポイントが付与される。
Tマネー経済圏の外でも活用、手数料収入も期待
翌月払いの「Paidy」も若い世代に好評
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