2022年7月13日6:50
大日本印刷(DNP)と、トークングラフマーケティングを実践するSUSHI TOP MARKETINGは、2022年7月に業務提携すると発表した。
トークングラフマーケティングとは、ブロックチェーン上の公開情報から、生活者が所有するNFT(非代替性トークン)を確認し、その人の属性や趣味・趣向等を推測して、親和性の高いNFTの配布や企業の製品・サービスの訴求を行うものだ。同仕組みは、ブロックチェーン等の先端技術を活用して分散管理を可能にし、非中央集権的なインターネット環境を構築していく「Web3.0」の実現につながるものとして、世界的に注目されている。投機的な面が注目される傾向にあるNFTや仮想通貨だが、デジタルコンテンツの真正性の証明が可能なトークングラフの活用は暗号資産の実用的な手段として期待されているという。
今回の業務提携によって、コンテンツ事業者とファンをつなぐ新サービスの創出に向けた共同研究を推進する。DNPの、リアルとバーチャル/デジタルとアナログ/モノづくりとサービスのハイブリッドな強みと、SUSHI TOP MARKETINGの、NFT配布やトークングラフマーケティングのナレッジを掛け合わせて、アニメ・マンガ・ゲーム等の知的財産を主な対象としたビジネスの創出を目指す。
共同研究の第一弾として、ファンによる応援活動をブロックチェーン上に記録する「推し活NFT」のサービス開発をテーマに取り組みを開始。「推し活NFT」は譲渡ができないNFTであるSoulboundトークン(SBT)の仕様にて未来永劫無くならない推し活の記録となることを目指す。
DNPは、印刷で培った多彩な表現技術やICカード事業等で培った高度な情報セキュリティ技術、安全・安心な情報プラットフォームの運用ノウハウ等を有している。多様なパートナーとの連携も強化し、リアルとバーチャルの空間を融合させて新しい体験価値を創出する「XR(Extended Reality)コミュニケーション事業」などを展開している。アニメ・マンガ・ゲーム等のコンテンツホルダーとの関係も深く、各社のコンテンツの魅力を高めるとともに、コンテンツとファンや企業等をつなぐ新しいコミュニケーション事業の創出に取り組んでいる。
一方、SUSHI TOP MARKETINGは、NFTの配布と企画に特化したトークングラフマーケティングの実践に注力している。音でNFTを配布する「Audio Shot」や、一度配布したNFTと親和性の高いNFTを新たに配布する「リターゲティング」のシステム提供などを通して、新しいマーケティング手法の確立を目指している。また、2022年6月26日にAstar / Shiden Networkの活用・発展・促進を通した日本国内での事例創出を目的として設立された「Astar Japan Lab」の事務局会員としてAstarをサポートしているそうだ。
同業務提携による最初の取り組みとして、DNPが展開するクリエイター共創サービス「FUN’S PROJECT(ファンズプロジェクト)」に於いて、クリエイターである藤ちょこ先生と久賀フーナ先生による対談企画にてファンによる応援活動をブロックチェーン上に記録するNFT施策を実施する。
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ペイメントナビ編集部
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