2011年4月26日0:53
ネットマイルを使って決済ができる新サービスを共同展開
リワード広告と連動し、小額決済市場を開拓
決済代行事業者のソフトバンク・ペイメント・サービス(SBPS)とインターネット上の共通ポイントサービス「ネットマイル」を運営するネットマイルは、2011年4月25日に記者会見を行い、SBPSの「オンライン決済ASP」と「ネットマイル」を使って決済ができる「ネットマイル決済サービス」を共同展開すると発表した。
ネットマイル決済サービスではリワード広告と連動して
決済時にマイルの獲得も可能に
2004年に設立されたソフトバンク・ペイメント・サービスの2010年のマーチャント数は1万250社、取扱高は9,337億円となっており、2011年度については5,000社の導入、1兆300億の取扱高を予定している。同社はソフトバンクグループの決済業務統合に向け設立された会社であるが、2010年はソフトバンクグループ外の売上高の比率が半数を超えるまでに成長している。豊富な決済手段の提供やマルチデバイス対応、マルチカレンシー展開により、決済代行事業者としてトップクラスの地位を確立している。
一方、ネットマイルは、インターネット上で共通ポイントサービスを運営しており、会員数250万人、加盟サイト数は1,100サイトを数える。利用者は、ネットマイルのサイト内で購入や会員登録、アンケート回答などを行うとマイルを獲得できる。貯まったマイルは、航空マイレージ、携帯電話のポイント、他社ポイント、電子マネーなど、約200種類の特典商品から好きなものと交換が可能だ。
同社では、事業者が運営するサイトで共通ポイント「ネットマイル」の会員ID、パスワードを用いた決済サービス「ネットマイル決済サービス」を提供している。同サービスは、10円からの決済が可能となっている。万が一、決済時に保有マイルが不足している場合には、会員登録や資料請求などによりネットマイルが獲得できる「リワード広告」が決済画面上に表示されるため、購入者は決済画面上に表示された広告をクリックし必要なアクションを取ることで新たにマイルを獲得し、それを決済代金に充当することができるという。さらに、オンライン決済サービス「PayPal」を通じて各種クレジットカードなどで購入時に代金の不足額を支払うことができる。
「リワード広告はユーザーが、ゲームアプリ内に表示した広告に参加することで、アプリ内で利用できる仮想通貨などを得られる成果報酬型の広告です。米国のリワード広告サービス提供企業大手のGambit社に関する記事によると、同社の課金とリワード広告の割合は6対4から5対5と言われているほど、海外で利用されています。ネットマイルでは小額のマイルを保有する多くの会員を抱えており、マイルを獲得できる広告も多数提供しています。ソフトバンク・ペイメント・サービス様との提携により、両社で小額決済市場に適した決済ソリューションを推進していきます」(ネットマイル代表取締役CEO 畑野仁一氏)
SBPSの決済手段にネットマイル決済サービスを追加できる
仮想通貨にチャージする1つの方法としても提供へ
今回、両社の連携により、SBPSの「オンライン決済ASP」を利用する事業者は、クレジットカード、電子マネー、携帯キャリア決済、Alipay、Yahoo!ウォレットなど、20種類以上の豊富な決済手段に加え、新たに「ネットマイル決済サービス」を、他の決済手段とあわせて導入することが可能になる。
また、事業者は、ネットマイルのサービスサイトに「ネットマイル決済サービス」が使えるサイトとして掲載できるプロモーション機能を利用することにより、集客効果も見込むことができる。さらに、SBPSでは、デジタルコンテンツサービス向けに、仮想通貨の発行、管理、運営に必要な機能、業務をトータルで提供するASP型の仮想通貨サービスを開始しており、「今回のサービスについては、決済手段としてはもちろん、仮想通貨にチャージする1つの方法としても提供します」とソフトバンク・ペイメント・サービス 取締役 営業本部 本部長 山浦政彦氏は説明する。
SBPSでは、ネットマイルと決済で連携することにより、2011年は100社の導入、取扱高100億円を目標にしている。
両社では、クライアントに使い勝手の良い決済ソリューションを提供し、新規顧客の開拓とともに、小額決済市場の拡大・発展に貢献していきたいとしている。