2012年3月4日9:00
マスマーケットを対象にするリテールバンキングでは、情報通信技術がサービス品質を決める。米銀は2012年、どの分野に技術投資を考えているのだろうか。
アメリカンバンカーの調査によると、規制対応とリスクマネジメントが大半を占めることがわかった。モバイル技術は必要不可欠ではあるが、優先度としてはそれほど大きくなかった。
規制対応の筆頭はデビットカード手数料。規制強化で手数料収入が大幅減となったため、リウォーズを撤廃し、ATM手数料を増やす。クレジットカードのリウォーズもミニマイズし、小切手口座の手数料無料も撤廃する。手数料体系の変更だけにとどまらず、規制対応にはさまざまな負荷がかかる。
リスクマネジメントでは、銀行の与信リスク、市場リスク、流動性リスクをいかに管理するかがポイントだ。米銀の3分の1弱は現行のリスクマネジメントで対応できると回答している。が、中小ではわずか9%が現行で対応。残りはリスクマネジメントが重点課題となっている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。