2025年3月4日8:10
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、決済サービスを展開する中で様々な決済端末を取り扱い、加盟店のあらゆるニーズに応えています。当初日本では未発売だった「A920」をいち早く採用し、それまでに培ってきた知見を活かし、PAXと連携しながら日本の要望に沿った端末として「UT-P10」をリリースしました。今回は同社のこれまでの軌跡と、サービス展開のために大切にしている思いについて聞きました。(決済・金融・流通サービスの強化書2025【PR】)
[対談参加者]
トランザクション・メディア・ネットワークス
CS推進本部長 千葉篤氏
CS推進本部 決済端末開発部長 林雄一郎氏
インテグレイテッドサービス企画本部 X Platform事業部長 髙橋直氏
インテグレイテッドサービス企画本部 事業推進部 営業推進Gリーダー 高橋直也氏
Pax Japan 営業マーケティング本部
「UT-P10」誕生秘話 ― 世界から日本へ ―
千葉:TMNは2008年に創業し、2011年に国内初のクラウド型の電子マネーサービスを実現しました。その後クレジットやコード決済などのサービスも追加し、昨年、センターへ接続している稼働端末が100万台を突破しました。林:決済端末だけでなく、OCXやミドルウェア等お客様が触れるところから決済センターまで一貫してサービス提供を行っているのが、TMNの最大の特長です。
PAX(営業):「UT-P10」としての「A920」を検討されたのはどのような経緯からですか。
林:以前は据え置き型の内回り決済端末を中心に展開をしてきましたが、さらに幅広い加盟店への導入を目指し、コード決済も可能なモバイル型端末の検討を始めました。今後の汎用性も考えるとAndroid OSが良いだろう、ということになりPAXと対話を始め、グローバル版「A920」から日本版へ変更する中で色々な改造を依頼しました。
PAX(営業):日本市場におけるニーズや求められる品質は、貴社のフィードバックも参考にしており、現在の端末に活かされています。
髙橋:日本市場は小ロット多品種という要望の中、海外メーカーがそれに合わせて作り込んでくれることは以前にはありませんでした。
千葉:PAX以外のベンダーの場合、海外で大型受注があると、我々が注文済みであっても納品の優先度を下げられる場合があります。その点Pax Japanはコミットして頂けるので感謝しています。
PAX(営業):本社の考え方も当時と比べると大きく変化して、日本市場への理解が深まり、日本市場に沿った開発や提案が行われるようになりました。
多種多様な利用シーンと進化
PAX(営業):市場での「UT-P10」に対する反応と、今後の展開について教えてください。
高橋:満足度は高く、オールインワンでキャッシュレス対応できることに魅力を感じて頂き、新たなニーズにもAndroid故に柔軟に対応できます。テーブル会計はじめとしたモバイルの需要は更に上がっていくと思います。
髙橋:「UT-P10」の販売戦略の1つに、パートナー事業者による展開があります。弊社独自の「nextore」というスキームで、いくつかの地方銀行による取組みがその一例です。また三井住友カードの「stera」にも「UT-P10」が「stera mobile」として採用され、JCBグループへの採用などパートナーを拡大しています。それぞれのパートナーを通じて、国際的な祭典会場や球場へも拡がりをみせています。
PAX(営業):「UT-P10」は野球場での利用も多いですね。
千葉:球場では持ち運びが多いので、当初は落とす、壊すということが頻発しました。今回「UT-P11(A920MAX)」ではストラップホールが追加されましたが、我々のフィードバックを取り入れて頂いた結果だと感じます。
高橋:最近では公共交通機関向けの採用事例が出てきています。アプリケーションを提供し、業務端末化されることで、各社の独自ポイントの付与ができる端末(兼)決済端末として活用されています。
髙橋:別視点の話として、端末自体をプラットフォーム化させ、外部アプリや決済以外のアプリを載せる構想もありました。現時点では、TMNの決済アプリと連動するPOSアプリを搭載したり、アプリプラットフォームを展開するパートナー経由で外部アプリ配信を実現させる等、端末利用の幅が広がっています。
林:販売当初はアプリケーションに課題があり、障害が起きて現地に行くことがありましたね。
髙橋:それを受けて、遠隔でログを取れるようにしました。加盟店やパートナー事業者の声も踏まえて、アプリケーションもグレードアップさせています。
ともに作り上げるキャッシュレスの未来
髙橋:端末のラインナップがあっても、加盟店ごとにニーズが異なります。TMNとして得意なところは何処か、マーケットでは何が喜ばれるのか、「UT-P11」はじめ横展開できる端末をPAXと一緒に議論して作っていきたいです。
林:IMシリーズ(無人機・組込み機)やElysシリーズ(店舗DXソリューション)に期待しています。加えて、モバイル用途も色々な可能性があると考えています。
千葉:会社理念にある「ありえないを、やり遂げる。」とは、みんなが躊躇するようなことを実現して、まだない「欲しい」を作り出すために社会に役立つサービスを提供していくことだと考えます。市場の声を聴きながら、新しいサービスを作り出していきたいです。
髙橋:我々の根本は決済ゲートウェイです。それは品質あってのこと。端末でもアプリでもそこにバグがあると、現金で決済処理できたことが逆にできなくなってしまう。そうなると人は離れてしまう。そのためにも、品質に対してより一層真剣に取り組まなくてはならないと思います。
林:ここまで来られたのは、PAXと一緒に積み上げてきた品質が基盤にあるからです。良好な関係性によって実現できていることなので、今後もPax Japanとの健全で友好的な関係性を維持していきたいです。
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