2013年11月28日0:10
スマホで「顔パス支払い」、ネスカフェ原宿でペイパルが実施
現金やクレジットカードを財布から出すことなく、リアル店舗においてスマートフォン一台で「顔パス支払い」が可能なサービスが国内でスタートした。PayPal Pte. Ltd.(ペイパル)および日本PayPalは、2013年12月1日までの期間限定で、「顔パス支払い」を体験できる「スマホでペイパルしよう!キャンペーン」を東京都渋谷区神宮前のカフェ ネスカフェ原宿で行っている。同キャンペーンでは、「顔パス支払い」を行った顧客を対象に、ドリンク&フードメニューを全品半額で提供している。
現金やクレジットカードを使わずにスマホ一台で決済が可能
店舗のタブレットにチェックインした顧客のアイコンと名前が表示
「顔パス支払い」は、スマートフォン(AndroidもしくはiOS)へのPayPalアプリのダウンロード、アカウントの登録を行った人が対象となる。また、ペイパルアカウントにVisa、MasterCard、American Expressのいずれかのブランドのクレジットカード情報、利用者本人の顔がわかる写真を登録しておく必要がある。
店舗に来店した顧客は位置情報でPayPalが利用できる店舗を検索し、「カフェ ネスカフェ原宿」を選択後、店舗のページの「Pマーク」を横にスライドするとチェックインが完了する。
ユーザーがチェックインを行うと、店舗側のタブレット端末等に、チェックインしたユーザーのアイコンと名前が表示。ユーザーがメニューを注文すると、従業員は顧客の登録情報と顔を照合し、タブレット端末等で支払いを確定する。また、支払いの明細は利用者の登録したメールアドレスに届けられる。
今回の「スマホでペイパルしよう!キャンペーン」は、飲食業界ならびに顧客へのさらなる普及を図るため、カフェ ネスカフェ原宿による全面協力のもと行われている。カフェ ネスカフェ原宿には利用者に「顔パス支払い」を説明するブースが設けられ、店舗の内外にPOPを掲示するなど、積極的な告知を行っている。11月18日からキャンペーンをスタートしたが、テレビなどのメディアに取り上げられたこと、口コミでサービスが広がったこともあり、利用者も徐々に増えているそうだ。
店員が名前を呼んで接客が可能に
カフェ ネスカフェ原宿では4割の常連客との接点強化に期待
カフェ ネスカフェ原宿 店長 佐藤直樹氏は、「お客様は、店員からお名前で呼ばれることが新鮮だそうです。当店の4割近くのお客様は常連のため、店員がお客様の顔を覚えられれば、自然と関係も深まると思います」と期待を寄せる。ただし、「お客様だけではなく店員も『顔パス支払い』に慣れていないため、店内のオペレーションには課題があります」と口にする。
ペイパルと日本PayPalは、流行の発信地である原宿・表参道エリアを中心にペイパルの新しい支払い方法「顔パス支払い」の認知拡大を図っていく方針であり、12月には第二の施策も準備しているそうだ。
今後は「顔パス支払い」に加え、店舗に訪れる前にスマートフォンで予約と決済を行い、店舗ではレジに並ばずに商品を受け取ることができる「Order Ahead」の国内展開にも力を入れるという。