電子マネーセンターでPCI DSSに準拠した経験を生かしクレジット事業を開始(トランザクション・メディア・ネットワークス)

2018年7月12日8:00

「PCI P2PE ソリューション」のプロバイダ認定でカード決済処理をセキュアに

クレジットカードや電子マネーの決済センターや端末の提供を行うトランザクション・メディア・ネットワークスは、2015年にペイメントカードの国際的なセキュリティ基準「PCI DSS」の準拠認定を取得しており、その後も準拠を継続している。また、カード情報の端末からセンターまで暗号化した状態で処理する「PCI P2PE ソリューション」のプロバイダ認定を国内でいち早く取得した。

高セキュリティな電子マネーシステム運用で差別化を図る
2017年はTMNクレジットセンタでPCI DSSに準拠

トランザクション・メディア・ネットワークスは、電子マネー決済ブランドの処理やセキュリティ(暗号化)などの主要機能をセンター側に集約する「TMNシンクライアント決済サービス」を2011年から提供している。トランザクション・メディア・ネットワークス 代表取締役 大高敦氏は、「2016年が8万6,000台、2017年は5万5,000台の端末を提供しており、今年は10万台弱の接続を行う予定です」と語る。

トランザクション・メディア・ネットワークス 代表取締役 大高敦氏、品質管理部 部長 佐藤吉成氏、基盤システム部 マネージャー 二宮義之氏

従来は電子マネー端末の「UT1-Neo」を自社端末として提供してきたが、2018年春からはクレジット決済、電子マネー決済に対応したマルチ決済端末「UT-X10」の販売を開始した。また、電子マネーに加え、クレジットカード、電子マネー、インバウンド決済の処理を行うセンターとしての役割を担っており、すでに大手コンビニエンスストア、量販店などでクレジット処理が稼働している。自社端末に加え、POSや他社製の決済端末の採用も多い。大高氏は、「弊社の事業の拡大の傾向は、オープンな事業ポリシーに基づくものとして、戦略的に行っています。長期にわたって安定的なビジネスを行うことを考えると、自社端末以外も推奨しています」と説明する。

同社では、「TMN シンクライアント決済サービス」において、2015年にPCI DSS Version3.0の準拠認定を取得している。PCI DSSは国際ブランドのペイメントカードの基準だが、電子マネーのセンターとしていち早く認定を取得した。当時は、クレジット決済センターである「TMNクレジットセンタ」を立ち上げる予定はなかったが、「電子マネーのサービスはよりセキュリティ性の高いものであり、機能プラスアルファのサービスがお客様の採用の決め手となればと考えました」と大高氏は準拠の経緯を述べる。

同社 品質管理部 部長 佐藤吉成氏は、「PCI DSSは運用のウェートが大きく、アクセスログを取る、改ざん検知の仕組みを入れるといった対応は、既存のシステムを更改するタイミングで取り組みました」と説明する。

代替コントロールは複数の項目で適用している。PCI DSSでは、パスワードの定期的な変更が求められるが、サーバー系の機器であればポリシー設定で適用できるが、ネットワーク機器は自動的に行うことができず、手動で変更しなければならなかった。それは現実的ではないため、代替コントロールでアクセス権を制限する形で定期変更している。

PCI DSSは日々の運用も大切で、労力も伴うが、社内でPCI DSS準拠という素地ができてからは、当たり前に取り組むようになっている。現在は、セキュリティを専門的に扱う部署を作り、PCI DSSに加え、全社的なセキュリティ対応を進めている。

結果的に、初回の審査では、コンサルティング、監査、必要なシステムを導入して1,000万円ほどの費用を要した。2015年の初回審査時は5~6カ月の期間を有したが、2016年は3カ月ほどで対応できたという。2017年からは、TMNクレジットセンタの本番稼働前で準拠を取得したが、「クレジット基盤を作るのは時間がかかりましたが、電子マネーで準拠していたため、具体的な対策を基本設計や要件を決める段階で行えました」と佐藤氏は成果を口にする。現在は、TMNクレジットセンタとして、PCI DSSに準拠している。

大手コンビニにおいてP2PEソリューションで運用/復号化と鍵管理の環境は時間を掛けて構築
先行してP2PEソリューションを提供する強みを生かす/目指すは情報のプロセッシング

(書籍「カード決済セキュリティ PCI DSSガイドブック」よりトランザクション・メディア・ネットワークスの記事の一部を紹介)

関連記事

ペイメントニュース最新情報

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)
現金とキャッシュレスの売上をリアルタイムに確認可能なIoTプラットフォーム「IoT Cube」/Pay BOX(飛天ジャパン)

BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP