セブン&アイ・ホールディングス、セブン-イレブンを皮切りにグループでクレジットカード情報の非保持化推進

2019年3月14日8:00

PCI P2PE ソリューション準拠のシステム導入で安心・安全な決済処理を実現

セブン&アイ・ホールディングス(以下セブン&アイ)は、2018 年6 月に施行された割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)のクレジットカード情報保護の一環として、セブン&アイの事業会社が運営する全国の店舗のクレジットカード決済について、セブン- イレブンを皮切りに、クレジットカード情報の非保持化を順次進めている。同社では、さまざまな業態を展開する国内大手流通企業では初となるPCI P2PE ソリューション準拠およびトークナイゼーションサービスにより、“ 内回り” の運用でのクレジットカード情報の非保持化対応を実現している。

セブン-イレブンから非保持化対応
現段階で考えられる最強のセキュリティ

改正割賦販売法により、クレジットカード加盟店は、カード情報の漏えい対策のため、原則として「カード情報の非保持化」または「PCI DSS準拠」が求められている。自社システム内にカード番号などを保持するのであれば、カード情報セキュリティの国際基準である「PCI DSS準拠」が必要だ。つまり、POS内蔵型のクレジット端末で決済サービスを提供していたクレジットカード加盟店は、2020年3月までに、POSレジを含めた店舗・本部システム全体のセキュリティ強化に向けた対策が求められる。

左から、セブン&アイ・ホールディングス 会計管理部 オフィサー 武石順一氏、同部 シニアオフィサー 太田浩氏、セブン‐ イレブン・ジャパン システム本部 店舗システム部 決済・サービスシステム マネジャー 篠沢良太氏

この対策として、セブン&アイでは、2018年10月から、第7次のPOSにおいて、国内約2万店舗のセブン-イレブンでクレジットカード情報の非保持化(PCI P2PEソリューション準拠)を採用した。また、新しいセキュリティセンターを立ち上げ、グループとしてシステムを一本化。2019年4月からは、イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ヨークマート、セブン&アイ・フードシステムズの約1,000店舗を対象に非保持化を広げていく方針だ。

導入に向けては、カード会社のジェーシービー、および日本カードネットワークの協力を得たため、スムーズに進んだという。セブン&アイ・ホールディングス 会計管理部 シニアオフィサー太田浩氏は、「セブン-イレブンはPOSの更新時期のタイミングに合わせて、P2PEソリューションを導入することができました。今回の非保持化は、クレジットカード会社のノウハウと、当社グループが持つ小売として必要なサービスについて、両者の思いを徹底的にぶつけあって、つくりあげた、現段階で考えられる最強のセキュリティであると自負しています」と話す。日本カードネットワークでは、セブン&アイ対応をファーストユーザーとして各加盟店向けに、2018年7月にP2PEソリューション認定を取得している。また、決済端末はパナソニック製のP2PE対応端末を採用した。

セブン- イレブンの第7 次POS レジスター

決済処理情報は都度暗号化し、トークン処理
ハウスカードによる販売促進策も可能に

セブン&アイが採用した「PCI P2PE」とは、国際カードブランドによって設立された「PCI SSC」が定めるセキュリティ基準であり、クレジットカード情報をクレジット端末からセンターまで非保持化する手段だ。また、トークナイゼーションサービスは、会員番号とは別の番号を払い出し、カード番号とは異なるトークンを利用して、安全な決済取引の実現を目指すものだ。

P2PEソリューションの採用により、毎回鍵情報が変更され、従来POSシステム内で行っていたクレジットカード判定処理(ポイント付与や値引きも含む)は、セキュリティセンターのシステムで行うことにより、クレジットカード情報の非保持化を実現し、安全性を高めた。

また、トークン化により既存の会計処理やカード販促処理との連動が実施可能だ。例えば、クレジットカードの処理に加え、「セブンカード」を使用したイトーヨーカドーの8の付く日のハッピーデーの割引サービスなどの販売促進策を同時に実現できる。ハウスカードを推進する企業の場合、そのカード番号の処理の関係で、PCI DSSの対応が求められるが、P2PEソリューションとトークン処理によりカードを活用した販促活動が可能になるとともに、非保持化同等相当の運用を実現可能だ。

新POSでは多様な決済を利用可能
安心・安全な決済環境を整備

セブン-イレブンが導入した第7世代のPOSでは、接触および非接触のICクレジットカードに加え、「nanaco」や「QUICPay」といったFeliCaの支払いにも対応している。クレジットカードのセキュリティ対策が強化されると同時に、消費者はこれまで以上に、多様な決済を利用できるようになる予定だ。

なお、PCI DSS準拠については、現段階でグループとして対応の予定はないが、内部的には基準の要件に耐えうるシステム構成を意識している。

セブン-イレブン・ジャパン システム本部 店舗システム部 決済・サービスシステム マネジャー 篠沢良太氏は、「お客様に安心してお買い物を楽しんでもらえるよう、安心・安全な決済環境を整えています」と語ってくれた。

カード決済&リテールサービスの強化書より

関連記事

ペイメントニュース最新情報

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)
「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP