ヤマト運輸、宅急便や代引きの支払いが主要な電子マネーで可能に

2011年8月29日8:00

宅急便や代引きの支払いが主要な電子マネーで可能に
交通系電子マネーのスタートで利用率は増加傾向

ヤマト運輸とヤマトフィナンシャルでは、運輸業界で初めて「nanaco」「Edy」「WAON」「交通系電子マネー」のすべてを1台のモバイル端末で決済できるサービスを展開している。利用者は、全国のヤマト運輸の直営店約4,000店舗およびセールスドライバーが使用する5万台超のモバイル端末において、宅急便やクロネコメール便の運賃、クロネコボックスなどの包装資材の料金、ヤマト運輸のオリジナルブランド商品「特選市場」(水・トイレットペーパーなど)の商品代金の支払いや通販商品の代金を電子マネーで支払うことが可能となっている。

小額決済が主流の電子マネーとの親和性は高い

ポイントサービスで顧客への訴求を高める

ヤマト運輸では3年前にドライバーが携帯する業務用端末に決済機能を追加。個人客の平均利用額が1,000円前後という宅急便の特性上、小額決済が主流の電子マネーとの親和性も高く、顧客からの要望も多かったという。ヤマト運輸としても顧客の利便性を高めるとともに、小銭のやり取りが発生しないことから、現金のハンドリングコストの減少などの効果に期待している。

電子マネーの決済イメージ

同社では、2009年6月に全国の直営店窓口でセブン&アイホールディングスの「nanaco」、ビットワレットの「Edy」の各電子マネーによる支払いをスタート。同10月にはイオンの「WAON」の決済にも対応した。また、2010年6月からは、通信販売などで購入した商品の代金をセールスドライバーが使用するモバイル端末を利用して決済できるようになった。そして、2011年5 月23日からは、JR北海道の「Kitaca」、JR東日本の「Suica」、JR東海の「TOICA」、JR西日本の「ICOCA」、JR九州の「SUGOCA」の各交通系電子マネーに対応し、国内の主要な電子マネーの導入を完了。上記の電子マネー以外にも、例えばJR東日本のエリアでは「PASMO」、JR九州のエリアでは「nimoca」や「はやかけん」といったように、各鉄道事業者が相互利用する交通系電子マネーでの決済も可能だ。

Suicaでは「Suicaポイント」、ICOCAでは「J-WESTポイント」、SUGOCAでは「SUGOCAポイント」といったように、ポイントサービスを実施している交通系電子マネーには、200円ごとに1ポイントが付与されるが、「先行導入している電子マネーもそれぞれポイントサービスを行っているため、顧客への訴求力を高めるサービスとして、弊社が原資を負担して各交通系マネーのポイントを付与しています」とヤマトフィナンシャル 決済ソリューション部 チーフマネージャー 小林義明氏は説明する。

※ Suicaにおけるポイントサービスは、「Suicaポイントクラブ」への登録が必要となります。

顧客からの反響は大きい

首都圏では交通系電子マネーの利用が多い

ヤマト運輸 リテール営業部 係長 物流技術管理士 宮川慎太郎氏

「電子マネーでの支払いは、交通系電子マネーの導入により、大きな反響をいただいております。今後はさらに認知度を高め、利用者を増やしていきたいと考えております」(ヤマト運輸 リテール営業部 係長 物流技術管理士 宮川慎太郎氏)

各電子マネーの利用率に関しては、ほぼ同程度だが、WAONの比率が若干高いそうだ。ただ、Suica・PASMOが普及している首都圏では交通系電子マネーの利用件数が多くなっているように、地域の特性によって利用率にばらつきがあるという。例えば、電子マネー決済を積極的に推進する営業所では、個人客の全決済件数の20~30%が電子マネー決済になっているそうだ。同社では各営業所に対し、電子マネーの利用を推進するように呼びかけていきたいとしている。

2011年からはモバイル端末1台で決済処理が可能に

通信販売商品の支払いは大手企業の採用に期待

ヤマト運輸では、電子マネー決済の運用面の改善も行っている。2011年からは「第7次NEKOシステム」として新たなモバイル端末を導入し、従来2台のモバイル端末で行われていた決済処理を1台で行うことが可能となった。これにより、担当者の運用負荷を軽減するとともに、決済処理時間を短縮することが可能となり、顧客への利便性も高まったそうだ。なお、モバイル端末のソフトウェアは子会社のヤマトシステム開発が作った。また、各電子マネー事業者との契約などのやり取りはヤマトフィナンシャルが代表して行っている。

ヤマトフィナンシャル 決済ソリューション部 チーフマネージャー 小林義明氏

現状、直営店の窓口に比べ、利用率は少ないというが、その理由として、通信販売などで購入した商品の代金の支払いについては、各電子マネー事業者と加盟店契約を結ばなければならないため、対象となる荷物が限られてしまうことが原因として挙げられる。また、これまで電子マネーの加盟店は中小規模の企業が中心だった。

「最近は、大手通販事業者も他社との差別化として電子マネー導入を進める動きも出ており、導入企業の増加とともに利用率も伸びてくると考えています」(小林氏)

プリペイド型の電子マネーの導入はひと段落したが、ポストペイタイプやTypeA等をベースにした決済手段については需要をみながら検討していきたいとしている。クレジットカードについては、小額が主流の宅急便とは想定単価が異なるため、現時点では考えていないという。

同社では今後も各地域の営業所などで積極的な告知を行い、電子マネー事業者とタイアップしたキャンペーンなどを行うことで、「コンビニエンスストアなどと同程度まで電子マネーの利用率を高め、キャッシュレス化を推進していきたい」(宮川氏)としている。

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