2021年4月21日16:00
セブン‐イレブン・ジャパンは、アスラテック、ソフトバンクとともに、2021年4月21日～6月30日まで、自律走行型配送ロボット「RICE（ライス）」を使用してセブン‐イレブンの商品を配送する実証実験を本格的に実施している。
ソフトバンク本社が入居するビルで実証実験
「セブン‐イレブンネットコンビニ」からの注文に対応
同実証実験は、三菱電機と東急不動産の協力を得て、ソフトバンクの本社が入居する「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」（東京都港区）において行っている。セブン‐イレブンでは、さらなる顧客利便性向上に向け、実証実験を通して商品のさまざまな配送方法の可能性を検討し、ラストワンマイルの取り組みを推進している。また、アスラテックは、さまざまな施設での「RICE」の導入に向けて、「RICE」の提供と技術支援を実施。ソフトバンクは東急不動産とともに、竹芝エリアにおいて最先端のテクノロジーを街全体で活用するスマートシティのモデルケースの構築に取り組んでおり、その一環として今回の実証実験に参画している。
実証実験参加者は、「セブン‐イレブンネットコンビニ」から商品を選び、注文できる。注文可能な商品は冷凍品など一部の商品を除いた約550点で、注文時にはオフィス内の希望箇所を指定する。支払いはクレジットカードが利用可能だ。
利用者が商品を注文すると、店舗のスタッフはスマートフォンで注文情報を確認。届ける商品をピックアップして、「RICE」に入れて配送先を指定する。「RICE」は、商品を指定された階の配送先に届ける。ソフトバンク本社では多数の人が働いているが、「RICE」は人を避けながら品物を届けることが可能だ。
エレベーターを使っての配送に対応
今後はエレベーターの乗り継ぎにも対応へ
「RICE」は同一階だけなく、エレベーターに乗って別の階に届けることもできる。実証実験では、三菱電機のエレベーターを活用したロボットのフロア間移動を実現するIoTプラットフォーム「Ville-feuille（ヴィルフィーユ）」の協力を得ており、「RICE」がエレベーターを使用して別の階に届けている。「RICE」がエレベーターを使用している間は、社員がエレベーターを使用しないように促す仕組みも構築した。
「RICE」が指定された箇所に到着すると、利用者のスマートフォンに暗証番号が通知され、「RICE」の液晶部分に暗証番号を入力することで商品を取り出せる。配送を終えた「RICE」は店舗前の指定位置に戻る。
セブン‐イレブンでは、同実証店舗から同じフロアの指定された場所まで配送する実証実験を1月18日から試験的に行っていたが、今回からは高層階のエレベーターを活用した実証実験を開始したという。セブン‐イレブン・ジャパン 企画本部 ラストワンマイル推進部 新配送モビリティチーム 石川桃子氏によると、今後はエレベーターの乗り継ぎなども含めて「RICE」が活用できるかを検証していきたいとした。
