2026年10月30日8:40(JST)
【日本】Oceanは2026年10月29日、都内で「免税新制度時代における『免税対応の現場実装』発表会」を開催し、11月1日から始まる消費税免税制度のリファンド方式への対応について説明した。同社が提供する免税プラットフォーム「Ocean Tax Refund」は、店舗の初期費用・月額固定費を無料とし、AI・OCRやPOS連携によって免税業務を効率化する。10月初旬時点で500店舗超から申し込みがあり、ヤマトホールディングスからの出資を受けて、免税処理にとどまらない事業展開も目指す。
リファンド方式への一斉移行、 店舗の免税離脱を懸念
2026年11月1日から、日本の消費税免税制度は従来の店頭即時免税方式から、出国時の持ち出し確認後に消費税相当額を返金する「リファンド方式」に移行する。
従来は訪日客が店頭で税抜価格を支払う仕組みだったが、新制度では一度税込価格で購入し、出国時に税関で商品の持ち出し確認を受けた後、返金される。店舗側には税関確認情報の取得や返金対応など、新たな業務が発生する。
Oceanの代表取締役である星野遼氏は、制度変更の背景として、不正対策、免税販売に関する責任の見直し、国際的な制度との整合性を挙げた。
一方、新旧制度を併用する移行期間がないことから、店舗のシステム改修やスタッフ教育、訪日客への多言語対応などが課題になると指摘した。特に中小店舗では、対応に伴う費用や手間を理由に免税販売を取りやめる「免税離脱」が生じる可能性があるという。星野氏は、こうした制度と現場の運用との隔たりを埋めることが、Oceanをはじめとする民間事業者の役割だと説明した。
初期・月額費用無料、 AI・OCRで最短10秒の免税手続き
Oceanが提供する「Ocean Tax Refund」は、今回の制度改正を前提に新たに開発した免税プラットフォームだ。
加盟店の初期費用と月額固定費は無料とし、店舗規模にかかわらず導入しやすい料金体系を採用した。星野氏は、価格競争を目的とするのではなく、導入コストを理由に免税対応を諦める店舗を減らすことが狙いだと説明した。
店舗スタッフの操作は簡単なステップで完了する設計とし、最短10秒の免税手続きを実現する。パスポートや上陸許可証をカメラで撮影するとAI・OCRが必要情報を自動入力するほか、POSシステムと連携することで購入データの自動取り込みにも対応する。
訪日客は専用アプリをダウンロードする必要がなく、Webブラウザのほか、中国大陸向けのWeChatミニプログラム、台湾向けのLINEミニアプリから返金申請できる。
また、店舗向けには多言語の説明資料やサポートデスクを用意。訪日客に対しても、返金申請の方法や返金状況に関する多言語サポートを提供する。
料金面では、店舗の導入費用を無料とする一方、訪日客の返金時に手数料を差し引くことで収益を得るモデルを採用している。発表会資料によると、訪日客が負担する標準システム利用料は購入代金の1.55%で、返金方法に応じた決済処理手数料も発生する。
質疑応答で星野氏は、現時点で加盟店から新たに固定費を徴収する予定はないと説明した。
西友64店舗で11月1日から運用、 500店舗超が申込
導入面では、大手小売事業者への展開が進んでいる。
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