2021年12月16日7:30
ジェイアール東日本都市開発とパナソニック産機システムズは、新開発の「セルフレジ決済型冷蔵・冷凍スマートショーケース(仮称)」を用いて、2021年12月20日から、無人販売サービス「EKIPICK MART(エキピックマート)」の実証実験を開始すると発表した。JR総武線船橋駅直結のショッピングセンター「シャポー船橋」の共用通路に同製品3機種4台を設置し、駅ビル内4店舗が提供する食品の無人販売を行う。「EKIPICK MART」は、ジェイアール東日本都市開発がコロナ禍で需要が高まった商品の非対面販売や夕食難民へのニーズに対応すべく、駅ビルの閉店時間後の駅ビル内店舗における食品購入の需要を検証してきたサービスだ。今回はショーケースとセルフレジが連動することで、扉の閉め忘れ防止や販売時間の管理を可能とし、より安心・安全なサービス提供を同実証実験にて検証する。
今回開発した「セルフレジ決済型冷凍・冷蔵スマートショーケース(仮称)」は、ショーケースにセルフレジユニットを併設した構造となっており、セルフレジとショーケース扉の開閉状況がシステム連動することで、扉の閉め忘れや意図しない時間の販売を防止する。
セルフレジのFeliCaリーダーに交通系電子マネーのカード等をかざし、有効性が確認されると、ロックされている扉が解錠する。商品を手に取った後、扉を閉めると商品が購入できる機構となっており、扉の閉め忘れを防止する。また、電子マネー、クレジットカード、QRコードなどのキャッシュレス決済の利用が可能だ。さらに、販売する商品特性に合わせて、販売時間の遠隔管理が可能で、設定した販売時間以外の時間帯は解錠できない仕様となる。今回の実証実験では「冷蔵1ドア」「冷蔵2ドア」「冷凍1ドア」の3種類のショーケースを使用する。
従来、「EKIPICK MART」は、駅ビルの営業時間外でも弁当やスイーツなどの食品を無人販売するサービスとして、さまざまな検証を進めてきた。その1つとして2021年6月18日より、シャポー船橋の共用通路にショーケースを設置し、5時30分から24時までパンをセルフレジでキャッシュレスに購入できるサービスの検証をしてきた。
これまでパンを7,000個以上販売し、駅ビルの営業時間外の売上が50%近くに達し、商品の決済率は99.8%と高いため、「誰でも」「自由に」商品を取り出して購入できるという販売サービスが成り立つことが実証できたとしている。そこで、さらなる取扱商品の拡充や販売場所の幅広い展開を目指し、温度管理や販売時間管理のできるショーケースを新たに開発した。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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