麗澤大学とクレディセゾンが教育連携協定、デジタルカードで金融を学ぶ取り組みも

2022年9月2日8:46

学校法人廣池学園 麗澤大学(千葉県柏市)と、クレジットカード会社のクレディセゾンは、2022年8月31日に 「教育連携協定」を締結した。同協定は、相互に産学連携を図り、地域経済への貢献と人材育成に対して、一層の向上を図ることを目的としている。クレディセゾンでは、学生向けの金融教育実施、デジタルカード発行に向けたマーケティング、販売、広告宣伝などを学ぶ機会を提供するそうだ。

左から麗澤大学 学長 徳永澄憲氏、クレディセゾン 常務執行役員岡本龍成氏

2017年4月から金融教育で連携
教育連携協定でより関係を深める

麗澤大学は、1935年に「道徳科学専攻塾」を現在のキャンパス(千葉県柏市光ヶ丘)に開塾したことから始まった。「知徳一体」という教育理念のもと、グローバル人材の育成を教育目標に掲げ、授業にはアクティブラインを取り入れるなど、学生がより深く集中的に学び、主体性を育むことを推進している。

麗澤大学 学長 徳永澄憲氏は「産学連携の視点からもクレディセゾン様と連携を図ることは、より一層充実した教育機会を学生に提供できると期待しております。この連携協定を機に学生が金融リテラシーの向上を目指し、契約やセキュリティ、マネーの大切さを金融のプロであるクレディセゾン様の社員から直接学ぶとともに、実例を題材に学生間でお互いに解決しあい、発表することによって、実践的な応用力を身に着け、地域と社会に貢献できる輪郭あるグローバル人材に成長してくれると期待しています」と語った。

両者では、2017年4月から金融教育で連携をスタートしており、今年で6年目となる。クレディセゾンでは、麗澤大学が実施する企業連携講座(産学連携)に参加しており、生徒の金融知識、よりよい社会づくりに向けた発想力や企画力を養うための教育を行ってきた。今回の「教育連携協定」により、その関係をさらに深めていきたいとした。

麗澤大学とクレディセゾンの関係者によるフォトセッション

大学に加え、付属中高との連携も視野に
「麗澤大学オリジナルクレジットカード プロジェクト」実施

具体的な取り組みとして、問題解決型学習を取り入れた授業であるアクティブラーニングの実施を挙げた。クレディセゾンの持つ金融知識や経験を生かして、社員による授業参加協力を行う。

2つ目は、麗澤大学オープンカレッジ講座で、同社社員が講師となり授業を行う。同取り組みでは、クレディセゾンの金融教育プログラム「出張授業~SAISON TEACHER~」を導入(9月12日の予定)。クレディセゾン 常務執行役員 岡本龍成氏は「2022年4月から成人年齢が引き下げられ、18歳から金融に関するさまざまな契約を自ら行うことができるようになりました。これを踏まえて、大学から、付属の中学、高校への導入も検討してまいります」と述べる。

3つ目は、学生が中心となって「麗澤大学オリジナルクレジットカード プロジェクト」を実施する。経済学部の授業にて「麗大生による麗大生のためのデジタルカード」をテーマに企画し、今年度中の発行を目指すという。その中で、マーケティング、販売、運営を実社会での仕事に近い形で学んでいく。学生へのアンケートの実施や優待加盟店の開拓、学生向けホームページ作成やSNSへの掲載などをクレディセゾンの社員とともに行う。カードリリース後は、新入生説明会や分開催などのイベントで告知を行う予定だ。クレディセゾン 営業推進部 東日本営業部長 営業推進部付部長 渋谷淳一氏は「学内のみならず、学外のお店などで使ってお得になるような形を目指していきたい」と話す。

クレディセゾンでは、スマホ完結型決済サービス「SAISON CARD Digital」により、国内のクレジットカード会社としてもいち早くデジタル化に取り組んできた実績がある。今回のデジタルカード発行も「SAISON CARD Digital」をベースに行うが、デジタル以外のカードも希望者には発行していきたいとした。

クレディセゾンとは、麗澤大学以外にも立命館大学、神戸大学とも教育連携を行った実績がある。岡本氏は「教育連携協定の締結を機に、麗澤大学様が掲げる世界と地域に貢献できる人材の育成を目指し、実りのあるものにしたいです」と意気込みを見せた。

「SAISON CARD Digital」でデジタル化推進
継続課金と絡めて8割が稼働するケースも

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