2024年4月16日8:45

CCCMKホールディングス(CCCMKHD)と三井住友カード(SMCC)は、2024年4月22日に「青と黄色の『Vポイント』」(運営会社:CCCMKHD、正式名称:Vポイント)を開始する。TポイントとVポイントの利用者は、同日から手持ちのポイントの名称とロゴが自動的に「青と黄色の『Vポイント』」に変わる。TポイントとVポイントを連携することで、TポイントとVポイントの合算や、「VポイントPayアプリ」上で「モバイルVカード」を表示できるようになる。運営会社のCCCMKHDについては、18日にCCCMKHD 取締役 COO 兼 アライアンスコンサル本部長 本多尚彦氏の取材記事を紹介するが、本稿では三井住友カードに新生Vポイントによるメリット、失効ポイントやポイント交換の状況、統合後の原資負担の構造、「三井住友カード つみたて投資」の11月以降の条件変更の経緯などについて聞いた。

池谷貴

Vポイントの利用率は年々高まる
加盟店開拓でもビジネスチャンスが拡大

SMBCグループ共通ポイントサービスの共通ポイントサービスであるVポイントは、2020年6月から、三井住友カードの「ワールドプレゼントポイント」、三井住友銀行の「SMBCポイント」からリニューアルして誕生した。三井住友カードでは「Vポイント誕生以降、知名度の上昇、利用用途の拡大に合わせて利用率は年々高まっております」と統合の効果を述べる。

4月22日から開始する「Vポイント」。クレジットカード会社が本格的に絡む共通ポイントとしても注目だ(画像は2023年6月13日に行われた記者会見)

なお、4月22日の新生Vポイント開始以降、有効期限はポイントの最終変動日(貯める・使う・交換する)から1年間(自動延長あり)に変更する。ポイントの利用(貯める・使う・交換する)ごとに1年間、自動で延長される。リニューアル前に獲得したポイントも、自動延長の対象だ。

新生Vポイント開始に向けては、一部のポイントからVポイントへの交換が終了している。三井住友カードでは「ポイントの利用用途としては、キャッシュバックや、Vポイントアプリへのチャージが大部分を占めておりました。他ポイントへの移行をされるお客様はいらっしゃいましたが、ポイント統合の発表、またTポイントへの等価交換開始以降は、その割合は減少傾向が続いているため、新Vポイントを共通ポイントとして、お客様から一定のご理解を得られたと考えております。利用の大部分を占める利用用途は継続しており、また、新しい利用用途も増えるため、お客様向けサービスとしては向上しました」と説明する。

また、三井住友カードでは、stera端末などを活用したアクワイアリング(加盟店開拓)も強化しているが、新生Vポイントの誕生がプラスになっているそうだ。同社では「『今話題のVポイントを活用して何かビジネスをできませんか?』などの問い合わせをいただくことも増えており、アクワイアリング含めたビジネスチャンスが生まれております」と説明する。

新生Vポイントでは、ポイントカードを忘れてポイントがつけられなかった場合に、アプリのカード明細から申請することで、あとからポイントを獲得できる「あとたま」機能の実装が予定されている。三井住友カードでは、「通常、レジではポイントアプリの提示とカードの決済を別々にする必要がありますが、ポイントカードの提示を忘れてしまったり、アプリが開けないといったケースがあるかと思います。そういった機会損失を防ぐために、『あとたま』のニーズは一定あると想定しております」としている。現在、利用者の声などを調査しながらサービス内容などを検討中だ。

原資負担はどうなる?キャッシュレス×POSデータ活用
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