2011年6月24日8:50
データベース・セキュリティ・コンソーシアム(DBSC)は、「緊急提言:オンラインサービスにおけるデータベースと機密情報の保護」を公開した。
インターネットを経由して提供するオンラインサービスにおいて、データベースは機密情報を格納する場所であるが、近年はデータベースを狙われたことによる個人情報・クレジットカードなどの情報漏えい事件や事故は減らず、むしろ増加傾向にあるという報告もある。
データベースとその内部に格納する情報が経営においてより中心的存在となる現在、データベースの管理策を再考する時期にきていると同ガイドでは指摘している。従来、ファイア・ウォール、IDS/IPS、Web Application Firewall(WAF)など、いわゆる境界防御を中心として考えられてきたインターネット上のセキュリティ対策であるが、攻撃者がそれらを突破し、情報を格納しているデータベースそのものを攻撃することがあるという事実が、われわれの眼前に突きつけられているという。
同提言では、オンラインサービスにおけるデータベースの保護と事業リスク、想定される攻撃シナリオや最近の動向を踏まえて認識すべきこと、データベースに対する管理策を見直すための技術的提言などがまとめられている。
例えば、国内における個人情報保護法、不正競争防止法、内部統制報告制度、FISC、海外における、SOX、HIPPA、PCI DSSなどに関わる多くのコンプライアンス要件を満たすことが求められ、対応している企業も多いと思うが、今一度データベースに 関連するリスクに着目して、対策の実行/見直しを行うことを推奨している。
DBSCでは、同提言をきっかけとして、情報を格納するデータベースに関わるセキュリティ対策を見直し、インターネットを通じたビジネスと経済活動の健全な発展に役立ててもらいたいとしている。