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2025年11月17日8:30

2025年2月に、世界で31カ国目として、日本で「Samsung Wallet」の展開がスタートした。このサービスの特徴、セキュリティなどについて紹介する。(2025年10月16日開催「ペイメント・セキュリティフォーラム2025 fall」の講演より)

株式会社サムスン日本研究所 Mobile Solution Lab Digital Wallet Part 石川 裕太氏

グローバルで高い人気を誇るGalaxyブランド
最先端技術を搭載した製品を次々投入

本日はお時間をいただきましてありがとうございます。Samsung Walletのセキュリティについてご説明させていただきます。

私はサムスン日本研究所のモバイルソリューションラボ デジタルウォレットパートでSamsung Walletのプロダクトマネージャーをしております石川と申します。新卒で三井住友カードに入社、インフキュリオンコンサルティングを経て、現職にてSamsung Walletの日本ローンチと推進に注力しております。

まず、われわれサムスンについて簡単にご紹介いたします。サムスンは韓国を拠点とするグローバルカンパニーです。グループ全体としては、金融、化学、重工業、建設、サービス、医療とさまざまな事業を展開しておりますが、中核の事業を担っているのはサムスン電子です。グローバルでのブランドランキングでは5位と高い評価をいただいていたり、直近では日経リサーチさまにも記事が出ておりましたが、アジア圏において2年連続ブランドランキング1位を獲得したりと、大変人気が高いブランドです。

グループ全体の売上は、韓国GDPの2割を占めるともいわれている巨大企業グループとなっています。スマートフォンやテレビでも高いシェアを誇っています。特にスマートフォンのプレミアムモデル、中でも折り畳みモデルについてはGalaxy製品の人気はとても高く、より高いシェアを誇っております。

スマートフォンにおいては常に先進的なプロダクトをローンチしてまいりました。今年、2025年にはGalaxy S25、Fold7を発売し、日本でもかなり好評をいただいております。昨年対比150%、180%と、ここ最近日本での人気も上昇しているという状況です。Fold7はかなり薄型の折り畳み端末になりますが、畳んだ状態で通常のスマートフォンと同程度の厚みですので、そういった部分でサムスンの技術力を評価していただいたのではと思っています。

サムスン電子の運営体制についても紹介させていただきます。大きく2つの部門に分かれておりまして、1つがデバイスエクスペリエンス、もう1つがデバイスソリューションです。デバイスエクスペリエンスについてはコンシューマーエレクトロニクスというところで、スマートフォンや冷蔵庫などの生活家電を取り扱っています。デバイスソリューションでは主に法人向けの半導体やBtoBの部品事業などを手がけています。私が所属している研究所は、デバイスエクスペリエンス部門の中の研究開発部門という位置付けです。

サムスンの研究所は世界各地にあり、日本では横浜と大阪の2拠点です。Samsung Walletの開発は世界中で行われており、われわれも各国の研究所と協力しながら世界中にウォレットサービスを提供しています。

私が所属しているサムスン日本研究所の設立は1992年で、今年で33年目です。日本では主にディスプレイや生活家電、スマートフォン、ロボットなどの差別化技術の研究開発を行っております。その一環としてSamsung Walletの開発も行われています。

多彩な機能を提供するSamsung Wallet
企業のマーケティングにも寄与

続いてSamsung Walletについてご紹介いたします。

Samsung Walletはコンテナ、つまり入れ物として、さまざまなパートナーサービスを包括し、利便性、安全性をユーザに提供しています。2025年2月に世界31カ国目として日本にローンチいたしました。先行するほかの国々でもかなり高い利用率を誇っており、2025年度中には60カ国超に展開予定となっています。

日本においては2月にローンチしたばかりで、これから拡大していくというところですが、現在クレジットカードではオリコカード、三井住友カード、JCBカード、デビットカードでは三菱UFJ-VISAデビットカード、QR・バーコード決済ではPayPay、d払い、共通ポイントはPonta、Vポイント、dポイントに対応しています。TYPE F(FeliCa)の決済には現状対応しておりません。会員証ではゴルフサービスのPGM、航空券ではエアトリの国内チケット、グローバルでは大韓航空やEmirates、エールフランスなど12の航空会社に対応しています。またその他の機能としてSamsung Pass, Smart Thingsにも対応しています。Samsung PassはSamsungの提供するパスワード管理アプリです。Smart Thingsは、スマートホームデバイスの管理アプリで、ホームキーや、スマートTV等のスマート家電に対応するものです。

また日本では現状未対応ですが、グローバルで導入済みのサービスについても、今後検討を進めていきたいと考えています。特にGalaxy Watchはニーズも高いです。デジタルIDについても、マイナンバーカード、運転免許証のスマートフォン搭載というニュースがございますので、検討を急ぎたいと考えています。トランジットカードやカーキー、WEB3系のサービスも同様です。

ここからはSamsung Walletならではの特徴をご紹介させていただきたいと思います。まず一番に挙げられるのが、UI・UXです。Galaxy端末専用のアプリですので、Galaxyでの利用に最適化されています。例えばブラックアウトしている状態からでも画面の下からスワイプアップをすることでSamsung Walletを簡単に起動することができます。Galaxyの強みでもある折り畳み端末においても同様です。フリップという縦に折り畳むタイプの端末もあるのですが、折り畳んだ状態の前面ディスプレイ(カバースクリーン)でもウォレットの機能を簡単にご利用いただけるようになっています。このようにGalaxy製品に特化したUI・UXを備えています。

続いて利便性です。日本においては共通ポイント以外にも、各店舗のポイントサービスがたくさんございます。ポイントカードを提示して、その後に決済してということでアプリを出し分けたり、紙の会員証を出して、その後に決済をしたりというシーンが多いかと思います。Samsung Walletでは、ポイントバーコードと決済画面を同時に表示することが可能です。これによりユーザにとっては1度のアプリ提示でポイントバーコードの提示と決済の両方を済ませることができますし、加盟店にとっても店頭オペレーションの効率化につながります。双方にとって便利にお使いいただけるのではないかと思います。

また、ローカライズに注力している点も、Samsung Walletの特徴のひとつです。グローバルでも実績があるサービスですが、海外仕様をそのままもってくるのではなく、各国の利用状況ですとか、各国で人気のあるサービスにそれぞれ対応することで、より便利にお使いいただきたいと考えております。日本ではやはりQR・バーコード決済の人気が高いので、PayPayやd払いにいち早く対応したいという思いがございました。

Samsung Walletにはもうひとつ、大きな特徴があります。ウォレットの中でプロモーション・マーケティングを展開できるという点です。これは他社ウォレットにはない機能だと思います。Samsung Walletでは、参画いただいたパートナーさまのコンテンツ・キャンペーンをPRできるエリアを用意しております。またウォレットアプリユーザへの通知、会員専用のメンバーズアプリユーザへの通知、Galaxy端末ユーザへの通知を送ることもできます。加えてサムスン主催のペアマッチチャレンジというキャンペーンを毎月開催しておりまして、簡単な神経衰弱のようなゲームなのですが、カードをそろえるとポイントやGalaxy製品が当たるというものです。かなり豪華な景品もあります。パートナーさまだけでなく、サムスン側でもこういったキャンペーン・プロモーションを主催することによって、ウォレットの継続利用率や、参画されたパートナーさまのサービスの利用率に寄与できると考えています。

カード情報のトークン化で安全性を担保
イシュアとの連携により危険な取引をブロック

本日の主題であるSamsung Walletのセキュリティについてご説明いたします。

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